研究課題/領域番号 |
04404009
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古澤 巌 京都大学, 農学部, 教授 (10026594)
|
研究分担者 |
久保 康之 京都府立大学, 農学部, 助教授 (80183797)
奥野 哲郎 京都大学, 農学部, 助教授 (00221151)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1994
|
キーワード | ブロムモザイクウイルス / モノクローナル抗体 / RNA複製酵素 / 免疫電顕 / エピトープマッピング |
研究概要 |
ゲノムRNAの複製場所については長い間論議の的になっていたが、RNA合成活性画分が界面活性剤処理によって可溶化されること、および低速の遠心分離によって沈殿し、その画分の電子顕微鏡観察から酵素は膜に結合していると考えられてきた。また、ヌクレオチドのラジオアイソトープの取り込みによるラジオオートグラフィーの解析が行われたが、明確な答えを得ることができなかった。しかし、遺伝産物をcDNAから直接大腸菌を経て合成することができるようになり、抗体を用いた免疫電子顕微鏡観察や酵素のエピトープマッピングが可能となった。BMVRN1の遺伝子産物である!aタンパク質に対するモノクローナル抗体を用いた免疫電子顕微鏡観察の結果、膜構造物を持った感染特異的な構造物の中に金粒子が多数観察された。この構造物はいわゆる細胞中に存在する微細構造物とは全く異なるものであることが分かった。そして、感染とともに構造物が明確になり、これまで言われていたような細胞に存在する膜物質とは異なり新規に合成されて膜構造物であることが明らかとなった。また、いわゆる膜画分による免疫電子顕微鏡観察を行った結果も、金粒子は起源の判定できるような膜構造に結合しているようには見えなかった。つぎに、純化した酵素画分に対する免疫電子顕微鏡観察を行った。SDSでRNAポリメラーゼを前処理した後、電子顕微鏡のメッシュに固定し、抗原抗体反応を行ったところ、金粒子は単独に存在するかあるいは2個の集団として存在したが、無処理区では4〜7個の金粒子の集団として観察され、酵素は少なくともla蛋白質が数個集まったオリゴマーであることが考えられ、RNAポリメラーゼは1a蛋白質が数個を含む複合体であることが示唆された。得られた11個のモノクローナル抗体を用いて1aタンパク質に対するエピトープマッピングを行った。
|