研究課題/領域番号 |
04404011
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大里 正一 東京大学, 農学部(林), 教授 (30011935)
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研究分担者 |
高橋 郁夫 東京大学, 農学部(林), 助手 (70012086)
有沢 浩 東京大学, 農学部(林), 助手 (00012089)
倉橋 昭夫 東京大学, 農学部(林), 講師 (80012087)
山本 博一 東京大学, 農学部(林), 助教授 (70174810)
仁夛見 俊夫 東京大学, 農学部(林), 助教授 (20192255)
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キーワード | 亜寒帯林 / 森林衰退 / ヤツバキクイムシ / GPS(汎地球測位システム) |
研究概要 |
本年度の主な研究実績は次の通りである。 1)天然林択伐後ヤツバキクイムシによるエゾマツ虫害枯損木の発生経過について調査した結果、虫害枯損木の発生率は、土場及びその周辺が最も高く、その他の林地に比べ約7倍の値を示した。対策としては、土場周辺5m以内にエゾマツが残存しないようにすると共に、フィルモントラップを設置する。 2)前年に続き、天然生エゾマツ及びトドマツについて水分生理に関する調査をおこなった結果、衰退林分においては、林分全体が健全林分に比べて、より強い水ストレスが加わっていること及び、枯死に至る直前の個体では、水ポテンシャルの低下が顕著であることが明らかとなった。 3)大形固定試験地において、繁殖期の鳥類相に関する調査をおこなった結果、生息種は23種で、その内コルリ、キクイタダキ、ヒガラ、シジュガラ、ルリビタキ、ヤブサメ、ミンサザイ、ハシブトガラの8種が相対優占度5%以上を示した。一般施業林に比べて本試験地(針過混交林)は、種・数とも寡少で、針葉樹の壮齢人工林の鳥類相に類似していた。 4)林内におけるGPSによる高精度の位置測定をおこなうため、東京大学北海道演習林において、ディファレンシャル法による測定実験をおこなった結果、最も高精度の干渉測位法では、1m以下の精度でそれ以外の手法でも数m〜10mの精度で測位が可能であった。しかし単独測位に比較すると作業効率が悪く1/3〜2/3程度であった。
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