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1992 年度 実績報告書

細胞骨格の機能分子病理学-肝臓を中心として-

研究課題

研究課題/領域番号 04404031
研究機関札幌医科大学

研究代表者

森 道夫  札幌医科大学, 医学部, 教授 (00045288)

研究分担者 小山田 ゆみ子  札幌医科大学, 医学部, 助手 (40231245)
小山田 正人  札幌医科大学, 医学部, 助手 (30183255)
服部 淳夫  札幌医科大学, 医学部, 助手 (90208538)
沢田 典均  札幌医科大学, 医学部, 講師 (30154149)
榎本 克彦  札幌医科大学, 医学部, 助教授 (20151988)
キーワード細胞骨格 / 病理学 / 肝臓 / レーザー顕微鏡 / 細胞間接着 / 肝類洞内皮 / 毛細胆管 / 細胞膜
研究概要

1.新しいtight junction関連蛋白の同定
細胞間をシールして物質の透過性を規定するという重要な機能を持ち、細胞骨格の細胞膜への付着点でもあるtight junctionの構成蛋白の透過性調節機構はまだ明らかにされていない。我々は、ラット肝細胞の毛細胆管膜フラクションを免疫源として、155KDの新しいtight junction関連蛋白を認識するモノクローナル抗体の作製に成功した(発表承論文1)。この蛋白は、細胞間をシールする機能が強まると発現される特性を有することから、炎症、循環障害、がんの転移など多くの病態の研究に役立つことが期待される。
2.肝細胞毛細胆管収縮因子の同定
肝汁の輸送に重要な毛細胆管の収縮は、その周囲に豊富に存在する細胞骨格アクチンの働きによっておきるが、生理的な収縮因子は明らかにされていない。我々はラット肝細胞の無血清立体培養系を用いて、エンドセリンが、極めて強い毛細胆管収縮作用を持つことを見出した(発表論文2)。エンドセリンは肝の類洞内皮細胞によっても産生されることから、類洞内皮細胞がparacrineに肝細胞の胆汁輸送に影響を与えている可能性が示唆され、胆汁うつ滞などの病態における類洞内皮細胞のエンドセリン産生能の変化などの応用研究が期待される。
3.レーザー顕微鏡による細胞骨格の細胞内分布の研究
多くの細胞機能に関与する細胞骨格の細胞内局在を、レーザー顕微鏡を用いて立体断層観察し、細胞膜に沿った微小管の密な配列、デスモソームと付着して細胞膜を粗い網目状に裏打ちする中間径フィラメントの配列などの新しい知見を得た(発表論文4)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Zhong,Y.et al.: "Monoclonal antibody 7H6 reacts with a novel tight junction-associated protein distinct from ZO-1,cingulin and ZO-2." J.Cell Biology. 120. 477-483 (1993)

  • [文献書誌] Kamimura,Y.et al.: "Endothelin-1 induces contraction of bile canaliculi in isolated rat hepatocytes." Biochem.Biophys.Res.Comm.(1993)

  • [文献書誌] Ohmura,T.et al.: "Establishment of a novel monoclonal antibody SE-1 which specifically reacts with rat sinusoidal endothelial cells." J.Histochem.Cytochem.(1993)

  • [文献書誌] 森 道夫,他: "レーザー顕微鏡による肝細胞骨格の研究" 肝細胞骨格研究会誌. 2. 63-69 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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