研究課題/領域番号 |
04404044
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荻原 俊男 大阪大学, 医学部, 教授 (60107042)
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研究分担者 |
楽木 宏実 大阪大学, 医学部, 助手 (20252679)
桧垣 實男 大阪大学, 医学部, 助手 (70189744)
三木 哲郎 大阪大学, 医学部, 講師 (00174003)
三上 洋 大阪大学, 医学部, 助教授 (80173996)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 高血圧 / 遺伝子 / 分子遺伝学 / 遺伝子診断 / 遺伝子治療 / 分子生物学 / 成因 / 遺伝子解析 |
研究概要 |
高血圧の遺伝子解析を行い複数個の高血圧遺伝子座位を発見した。次いで高血圧とその臓器合併症の遺伝子診断法(予知診断法)を確立し、病気の分子機構を巧みに利用した遺伝子治療法の開発も行った。 1.高血圧モデルラットの遺伝子解析:高血圧自然発症ラットの遺伝子解析を行い、第4染色体上のニューロペプチドY遺伝子座位近傍と第9染色体上のγクリスタリン遺伝子座位近傍に高血圧遺伝子を発見した。また高血圧に限らず成人病一般に危険因子となる肥満の遺伝子を第10染色体上に見いだした。 2.ヒト本態性高血圧症の原因遺伝子:ヒト第1染色体上にあるアンジオテンシノ-ジェン(AGN)遺伝子座位近傍に日本人の高血圧原因遺伝子のひとつが存在することを明らかにした。またアンジオテンシン変換酵素遺伝子(ACE)座位がヒト高血圧の遺伝子成因には関与しないことも明らかにした。 3.循環器病の遺伝的疾患感受性:ACEの遺伝子多型のひとつDD型が、おのおの心筋梗塞、緊急経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の再狭窄、正常血圧者の心肥大において遺伝的危険因子になることを明らかにした。またAGN遺伝子のM235T型も心筋梗塞の遺伝子危険因子であること、さらにDD型かつM235T型の物はDD型でもM235T型でもないヒトに比して11倍もの相対危険度で心筋梗塞に罹患することを明らかにした。 4.高血圧領域の遺伝子治療:効率の良い遺伝子直接導入法を用いて、脳、心臓、腎臓、肝臓、血管への遺伝子導入に成功した。またSHRの肝臓に抗AGNアンチセンスオリゴヌクレオチドを導入して高血圧を正常化させることに成功した。
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