研究課題/領域番号 |
04404047
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
曽根 脩輔 信州大学, 医学部, 教授 (80028480)
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研究分担者 |
青木 純 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (80212364)
今井 豊 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (30020902)
酒井 文和 信州大学, 医学部, 講師 (30153852)
春日 敏夫 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (50020756)
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キーワード | 多軌道断層撮影 / X線画像処理 / 空間フィルタリング法 / デュアルエネルギー差分法 / ディジタルトモシンセシス / ボケ断層像差分法 |
研究概要 |
1.システム開発:多軌道断層撮影装置に改良を加えて、高解像度TVカメラを装置した。断層撮影に際しては、このTVカメラがX線管と同期して対向方向に軌道運動し、ここに得られるビデオ像と共に、これに対応する角度情報も高速に収集する。そして、これらの画像データを用いて断層像を再合成し、CRT表示とプリントアウトする。現在、日常診療に活用するため、処理速度など機能向上を図っている。 2.再合成した多層の断層像を用いて、深さ方向のコンボリューション処理を行い、目的断層像に混入する障害像を除去したところ、断層精度の向上を認めた。また、簡便法として、空間周波数処理を用いて2断層像間のサブトラクションを行うblured layer subtraction法を開発し、優れた特色を認めた。 3.ラセン軌道の断層像に2次元空間周波数処理を行い、直線軌道の1次元周波数処理と同様に優れた画質向上を認めた。また、本研究の成果をFCRにも応用したところ効果的であった。 4.X線管電圧の異る2種類のX線を交互にパルス曝射して、一連のX線TV像を収集し、エネルギー差に基くX線吸収差を再合成断層像として表示した。病変の石灰化巣の同定に有用であり、この至適表示法や定量性について検討中である。 5.1から数ミリピッチの断層像を再合成し、そのシネモード表示を行うと、肺血管や気管支と肺病変の相互関係の把握が容易であった。気管支鏡検査や血管性病変に対する手術計画などのための術前検査法として有用である。 6.密封線源による放射線治療において、X線CTでは困難な線源位置の確認ができ、3次元的な線量分布など治療計画に有用であった。再合成断層像の拡大率補正、歪み補正、による精度向上を検討中である。
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