研究課題/領域番号 |
04404049
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松野 正紀 東北大学, 医学部, 教授 (80004737)
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研究分担者 |
角川 陽一郎 東北大学医学部附属病院, 助手 (60221173)
高橋 道長 東北大学医学部附属病院, 助手 (60206852)
砂村 眞琴 東北大学医学部附属病院, 助手 (10201584)
武田 和憲 東北大学, 医学部, 講師 (20171639)
小針 雅男 東北大学, 医学部付属病院, 講師 (30170369)
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キーワード | ハイブリッド型人工膵 / ラ島移植 / growth factor / xenograft transplantation |
研究概要 |
初年度である平成4年度の目標は、何種類かあるハイブリッド型人工膵の中から本研究に適したタイプを決定し、a)ラ島を封入するための容器作製を行うこと、b)ラ島分離手技を確立し、長期機能維持の条件を検討すること、であった。1)半透膜を用いた容器の作製:京都大学生体医療工学研究センターで考案されたモデルを参考にすることとし、ポリビニールアルコールを使用する作製方法を同センターの協力により修得した。このモデルでは封入したラ島細胞が塊を形成し、中心部のラ島が壊死に陥ることが問題点となっており、改良を必要とする。2)ラ島分離法:ラットではstationary digestion法を用いラ島分離を行い、デキストランを用いた濃度勾配遠心法により回収して良好な結果を得ており、現在回収率の向上を目指している。また、ブタ膵からHoraguchi法によりラ島分離を行ったが、ラ島のviabilityが不良であり長期機能維持には課題がある。3)growth factorの抽出:現在、ハムスター膵からのgrowth factorの抽出をMcGill大学のグループが試みており、このプロジェクトに研究分担者が参加している。一方、購入したDNAシンセサイザーとPCRの設置を終え、既知のK-ras gene等を用いて機械操作の技術修得にあたっている。4)xenograft transplantationの検討:ラットから分離したラ島を用いたハイブリッド型人工膵をマウスに移植し、ハイブリッド型人工膵のxenograft transplantationにおける役割を検討する。まず、コントロールとしてラットのラ島を直接マウスの賢被膜下に移植する実験を開始している。平成5年度には、ある程度の生着率に関する実験結果が得られ、xenograft transplantationの実現に向けての課題が明らかになると考えている。
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