研究課題/領域番号 |
04404068
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松尾 信彦 岡山大学, 医学部, 教授 (40033047)
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研究分担者 |
萬代 宏 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (60239168)
岡崎 博史 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (00233312)
河西 庸二郎 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (80211184)
白神 史雄 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (50187530)
大島 浩一 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (40176871)
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キーワード | 脈絡膜循環 / エンドセリン / エンドセリン受容体遺伝子 / 1.6mm映画撮影 / 上頚交感神経節切除 / ビデオ赤外蛍光眼底造影 / インドシアニングリーン / 老人性円板状黄斑変性 |
研究概要 |
1,脈絡膜血管におけるエンドセリンの基礎的研究:1)in situ hybridi-zationにより、エンドセリン受容体の中でET_<Bm>RNAが、ラットの虹彩実質、毛様体実質、角膜内皮、脈絡膜、一部の網膜神経節細胞に発現していた。2)摘出した白色家兎の網膜色素上皮側から5×10^<-5>Mのエンドセリン1を2〜4ul滴下すると1分後から脈絡膜動脈が収縮し、5分後には脈絡膜静脈も収縮した。3)白色家兎強膜開窓部に5×10^<-5>Mのエンドセリン1を2ul、5分毎に滴下し、高速度顕微鏡16mm映画撮影した。上頚交感神経節切除群と非切除群とについて検討した。非切除群、切除群ともに脈絡膜細動脈径には有意な変化を認めなかった。しかし非切除群と切除群との間では、滴下前の細動脈径および15分後の径の変化率に有意差がみられ、上頚交感神経節を切除し、細動脈が拡張した状態ではエンドセリン1の血管収縮作用が発現しやすい傾向があると考えた。4)白色家兎の耳静脈にエンドセリン1を1×10^<-9>M1kgと2×10^<-9>M1kg投与した場合、10分後に脈絡膜組織血流量は、それぞれ投与前の40.3%、13.9%となった。さらに白色家兎の眼圧を一定に保持しながら硝子体中にエンドセリン1を10^<-5>Mと10^<-6>M注入した場合、脈絡膜組織血流量は30分後に最も減少した。以上から、脈絡膜血管はエンドセリン1に反応して収縮したと考えた。 2.ビデオ赤外蛍光眼底造影法の基礎的並びに臨床的研究、正常人眼、老人性円板状黄斑変性、強度近視、網膜色素線条、その他の眼底疾患92例115眼について検討した結果、脈絡膜循環について動脈相、動静脈相、静脈相が明瞭に把握でき、蛍光のブロックと脈絡膜血管充盈欠損との鑑別、脈絡膜における動脈と静脈との鑑別が司能となった。老人性円板状黄斑変性16例17眼のうち脈絡膜充盈欠損あるいは遅延が3眼、脈絡膜血管からの漏出が7眼に認められた。
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