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1994 年度 実績報告書

脈絡膜循環とその異常に関する基礎的並びに臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04404068
研究機関岡山大学

研究代表者

松尾 信彦  岡山大学, 医学部, 教授 (40033047)

研究分担者 大島 浩一  岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (40176871)
中川 秀樹  岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (10252967)
松尾 俊彦  岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (90211565)
白神 史雄  岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (50187530)
キーワード脈絡膜循環 / 酸素と炭酸ガス / 眼内手術 / エンドリセンA受容体拮抗薬 / アンジオテンシンII受容体拮抗薬 / 走査レーザー検眼鏡 / インドシアニングリーン / 老人性円板状黄斑変性
研究概要

1.脈絡膜循環調節におけるガス吸入の影響:白色家兎脈絡膜組織血流量は大気圧下での空気吸入に比較して,50%,75%,100%酸素投与でそれぞれ有意に減少し,5%,10%,15%炭酸ガス投与でそれぞれ有意に増加した。
2.眼内手術の脈絡膜組織血流量に及ぼす影響:1)白色家兎脈絡膜組織血流量は硝子体切除のみでは,2週後も3ヵ月後も有意に変化はしなかったが,硝子体切除後に網膜剥離を起こさせると,2週後には有意に増加し3ヵ月後には有意に減少した。2)白色家兎に硝子体切除後,120mmHgの超高灌流圧を負荷し一過性脈絡膜虚血を起こさせた。5分間一過性虚血では虚血解除後の脈絡膜組織血流量は影響を受けなかったが,10分間,20分間虚血では虚血解除後血流量の回復に時間を要し,30分間虚血では虚血解除後血流量は,虚血前より増加した。
3.脈絡膜循環異常の治療:1)エンドリセンA受容体の選択的拮抗薬であるBQ123は,エンドリセン1投与によって起こるウィスター系ラット脈絡膜組織血流量の減少を抑制し,血流量を逆に増加させた。また高血圧自然発症ラットの脈絡膜組織血流量も増加させた。2)アンジオテンシン(A)II受容体拮抗薬であるL-158,809を白色家兎に投与すると,脈絡膜細動脈収縮作用のあるAIIを投与しても脈絡膜細動脈に変化のみられないことを走査レーザー検眼鏡によるインドシアニングリーン蛍光眼底造影で実証した。
4.走査レーザー検眼鏡によるインドシアニングリーン蛍光眼底造影法の基礎的・臨床的研究:本法により実験的家兎高コレステロール血症下の脈絡膜細動脈の狭窄,モノヨード酢酸投与家兎の脈絡膜細動脈の狭窄を認めた。また本法は老人性円板状黄斑変性の症例で脈絡膜新生血管およびその導入血管の検出に有用であり,導入血管に対する選択的光凝固は本症治療に有効であった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 森靖弘: "N^Gモノメチル-L-アルギニンの脈絡膜組織血流量への影響第1報N^G-モノメチル-L-アルギニンの全身投与の影響" 日本眼科紀要. 45. 1163-1167 (1994)

  • [文献書誌] 栗本清伸: "脈絡膜循環に及ぼすガスの影響第1報酸素の影響" 日本眼科紀要. 46(発表予定). (1995)

  • [文献書誌] 栗本清伸: "脈絡膜循環に及ぼすガスの影響第2報ガスの影響" 日本眼科紀要. 46(発表予定). (1995)

  • [文献書誌] 喜多嶋修也 栗本清伸 馬場哲也 白神史雄 松尾信彦: "実験的網膜剥離眼に対する脈絡膜組織血流量の変化 第2報慢性期の変化" 第59回日本中部眼科学会. (発表). (1993)

  • [文献書誌] 横江志保 中川秀樹 丸久修一 土田陽三 白神史雄 松尾信彦: "アンジオテンシンIIの脈絡膜細動脈収縮作用に対するアンジオテンシンII受容体拮抗薬の抑制効果" 第99回日本眼科学会. (発表予定). (1995)

  • [文献書誌] 白神史雄: "中心窩下脈絡膜新生血管における栄養血管の検出" 臨床眼科. 49. 63-71 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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