研究課題/領域番号 |
04404068
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松尾 信彦 岡山大学, 医学部, 教授 (40033047)
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研究分担者 |
河西 庸二郎 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (80211184)
白神 史雄 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (50187530)
大島 浩一 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (40176871)
中川 秀樹 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (10252967)
松尾 俊彦 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (90211565)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 脈絡膜 / 循環調節 / 神経性因子 / 内皮性因子 / 自動調節 / 走査型レーザー検眼鏡 / インドシアニン・グリーン / 加齢黄斑変性 |
研究概要 |
1.脈絡膜循環調節における神経性因子と内皮性因子に関する研究:1)神経性因子:ノルアドレナリン作動性神経とアセチルコリンエステレース陽性神経とが家兎脈絡膜細動脈平滑筋周囲に分布していた。前者の終末は猿脈絡膜メラニン細胞にも近接して認められた。家兎脈絡膜組織血流量は上頸交感神経節切断により増加し、その刺激により減少した。2)プロスタグランジン(PG)系:PGI_2,PGE_1の少量投与により家兎脈絡膜血流量は増加した。3)レニン・アンジオテンシン系は脈絡膜循環に関与することを認めた。4)エンドセリン(ET)1は家兎脈絡膜組織血流量を減少させた。ETA受容体拮抗薬はET1によって生じるラット脈絡膜組織血流量の減少を抑制するのみでなく、血流量を逆に増加させた。5)血管内皮由来弛緩因子の合成阻害薬は家兎脈絡膜組織血流量を減少させた。6)家兎網膜外層障害モデルで脈絡膜組織血流量の減少を認め、脈絡膜毛細血管構築の変化には網膜色素上皮細膜が関与している可能性がある。以上から脈絡膜循環は神経性因子と内皮性因子により調節され、また自動調節機能の存在も推定された。脈絡膜のメラニン細胞を介した間接的な調節も推定され、さらに網膜色素上皮細胞を含む網膜外層も脈絡膜循環を制御している。2.走査型レーザー検眼鏡によるインドシアニン・グリーン蛍光眼底造影法の基礎的並びに臨床的研究:1)本法で撮影した動物の脈絡膜血管像を画像処理で変換したニ値画像から、血管面積を測定して脈絡膜血管の拡縮を検討する方法を考察し、脈絡膜血管に対する薬物作用の検討を可能にした。2)本法により諸種眼底疾患における脈絡膜循環異常を臨床的に明らかにしたが、ことに滲出型加齢黄斑変性における中心窩下脈絡膜新生血管に対する栄養血管と導出血管の早期発見に本法は極めて有用であり、その早期小範囲光凝固は本症の予後に好結果をもたらすことを明かにした。
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