研究課題/領域番号 |
04404075
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
浅岡 憲三 徳島大学, 歯学部, 教授 (50014189)
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研究分担者 |
河野 文昭 徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60195120)
今 政幸 徳島大学, 歯学部, 助手 (80116813)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 材料プロセス / シミュレーション / 相変態 / 応力解析 / 熱拡散率 / 異種材料接合 / Thermal diffusivity / Porcelain-fused-to-metal restorations |
研究概要 |
材料プロセスのシミュレーションを、1.素材の熱・物理的性質の測定:相変態、相反応と材料の熱・物理的性質の関係 2.操作条件と相変態、相反応との速度論的な関係 3.シミュレーション・プログラムの作製:加工過程の応力解析 4.シミュレーション・プログラムの検証 5.シミュレーション結果の実験的検証について研究を実施した。具体的には、鋳造した歯科用合金と歯冠色をした低温焼成陶材との接合(異種材料接合)問題を取り上げた。1.に関しては、陶材の粘度、熱膨張係数と粘度の関係、比熱、熱拡散率、熱伝導率について室温からガラス転移温度(室温から700℃)までの温度域での温度依存性について調べた。合金については、熱膨張係数の温度依存性及び相変態と熱膨張係数の関係、比熱と熱拡散率、熱伝導率をAu基、Ag基、Au-Pd基、Ni基の鋳造合金について調べた。2.に関しては、陶材の焼成方法(冷却速度)と材料内の温度分布の変化を材料の厚さとの関係で調べ、風冷強化により生じる残留応力との関係を議論した。3、4.に関しては、陶材/合金積層板を作製したときに生じる残留応力を推定するコンピュータ・シミュレーションの手法とその適用例を示した。また、積層板の幾何学的形状と残留応力との関係について議論した。5.に関しては、陶材、陶材/合金積層板の焼成過程で発生するアコースティック・エミッションを測定し、陶材の風冷強化に関係した陶材の粘性流れが生じるときに弾性エネルギーが解放されていることを実験により示した。ここでの結果は、シミュレーションで計算された陶材の粘性流れと良く一致した。また、微小圧子圧入法により、種々の条件で焼成した陶材表面の残留応力を評価した結果は、シミュレーションの結果と良い一致をみた。 歯科精密鋳造に関するプロセス・シミュレーションに関しても関与する熱・物理的性質の測定を実施した。
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