研究課題/領域番号 |
04404076
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
川添 尭彬 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50076022)
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研究分担者 |
徳永 徹 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20221434)
木村 公一 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (10161556)
土佐 淳一 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (50148459)
田中 昌博 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (60163573)
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キーワード | 表面筋電図 / 誘発筋電図 / 咬筋 / 側頭筋 |
研究概要 |
本年度は、咀嚼システムの中でも神経筋機構についての新しい診査法を検討し、正常値確立に寄与することを計画した。新しい診査法として誘発筋電図法とEMGプロフィールを取り上げた。 誘発筋電図法に関しては、咬筋の支配神経に皮膚上から電気刺激を加えた時の応答を咬筋表面に貼付した多極表面で記録した。刺激後、約2msecの潜時を有するM波が観察された。このM波の潜時は終末伝導時間であり、神経線維および神経筋接合部の状態を反映している。さらに、M波が咬筋線維に沿って伝播する様相が観察でき、そこから筋線維伝導速度(MFCV)が算出できた。ここで、顎機能異常に密接に関連があると考えられている筋疲労を実験的に起こさせた結果、MFCVは有意に低下したが終末伝導時間は変化せず、神経線維ならびに神経筋接合部には疲労の影響が及んでいないことが示唆された。 次に、EMGプロフィールについては、健常者と顎機能異常患者におけるガムチューイング時の顎運動および咬筋と側頭筋の筋電図をそれぞれ標準化してデータを解析し、比較検討を行った。その結果、今回新しく設定したEMGプロフィールの形態上のパラメータについては、健常者に比べて顎機能異常患者において、咀嚼ストロークごとのばらつきが大きく、今後の診査、診断上の有用性が示唆された。 また、従来より行っている筋圧痛閾値法、筋深部温測定、add画像法、およびT-Scanシステム等の検査法については、それぞれにおける方法論はほぼ確立されてきており、今後はさらに被験者数を増やし、正常値および正常範囲の確立を目指す。
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