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1994 年度 実績報告書

顎機能検査の正常値設定に関する研究 -咀嚼システムからみた顎機能検査-

研究課題

研究課題/領域番号 04404076
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

川添 堯彬  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50076022)

研究分担者 木村 公一  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (10161556)
土佐 淳一  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (50148459)
田中 昌博  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (60163573)
キーワード表面筋電図 / 誘発筋電図 / 咬筋 / 側頭筋
研究概要

申請者らは顎機能異常に関する客観的評価を導くために,各種検査法の正常範囲を確立することを目的として研究を行ってきた。
誘発筋電図法では,咬筋および側頭筋において誘発されたM波から筋線維伝導速度(MFCV)を算出することができた。咬筋に筋疲労を負荷してMFCVを計測した結果,神経線維ならびに神経筋接合部には疲労の影響が及んでいないことが示唆された。また,咬筋および側頭筋の筋長を変化させMFCVを計測したところ,筋長の増加に伴ってMFCVは低下した。健常者において片側ガム咀嚼を行わせ下顎運動と咬筋中央部,側頭筋前部および顎二腹筋前腹の筋電位を同時記録しEMGプロフィールを作成したところ,各筋において咀嚼開始60秒後以降で安定した形態を示した。咬筋および側頭筋のEMGプロフィールは1咀嚼ストロークを100%とした時の30%付近を,顎二腹筋では80%付近をピークとした包絡線を呈した。また顎機能異常患者のEMGプロフィールから,初診時と症状消退後では明らかな変化が認められ健常者のパターンに近づいた。T-Scanシステムでは正常範囲を設定することができた。筋圧痛閾値(PPT)に関しては,健常者10名および顎機能異常患者4名の咬筋4部位および側頭筋2部位について計測を行ったところ,健常者では経日的にみても各部位のPPTに左右差を認めなかったが,顎機能異常患者では左右差が認められ,症状の改善により両側の筋のPPTの左右差が小さくなり,健常者の結果に近づいた。咬合接触に関しては,add画像から顎機能異常患者では健常者に比べ咬合接触バランスが大きく崩れていることが確認された。筋深部温に関しては,両側咬筋の深部温の計測から,女性健常者において排卵期前後に左右差が生じることが分かった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 柏木宏介: "顎機能異常患者での咀嚼筋EMGプロフィール臨床的評価" 日本顎頭蓋機能学界雑誌. 6. 43-51 (1993)

  • [文献書誌] MIZUI M: "Quantitative analysis of occlusal balance in intercuspal position using the T-Scan system" Int J Prosthodont. 7. 62-71 (1994)

  • [文献書誌] 鍋島竜將: "咬合高径が側頭筋の筋線維伝導速度および筋電位周波数成分に及ぼす影響" 日本補綴歯科学会雑誌. 38. 1170-1177 (1994)

  • [文献書誌] 鍋島竜將: "咬合高径が筋線維伝導速度および筋疲労に及ぼす影響" 日本補綴歯科学会雑誌. 39. 135-145 (1995)

  • [文献書誌] 柏木宏介: "筋電位正規化法の違いが咀嚼筋EMGプロフィールの被験者間変動および再現性に及ぼす影響" 日本補綴歯科学会雑誌. 39. 171-179 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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