研究課題/領域番号 |
04404089
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中川 功哉 北海道大学, 教育学部, 教授 (50001798)
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研究分担者 |
須田 力 北海道大学, 教育学部, 助教授 (90091470)
福地 保馬 北海道大学, 教育学部, 教授 (50001897)
森谷 潔 北海道大学, 教育学部, 教授 (40000939)
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キーワード | 体力水準 / 寒冷体温調節反応 / 末梢皮膚温 / 冷水 / 冷気 |
研究概要 |
本年度は基本的に研究実施計画に基づいて実験研究が行われたが、縦断研究は新入学生のトレーニングが人工気象室設置(10月)迄に、既に半年間進行していることに鑑み、基礎研究に着手した。 第1の実験研究は体温調節機能評価のための耐寒能テストであり、運動鍛練青年男子の全身並びに末梢体温調節機能を評価するために、耐寒能テストを人工気象室を使って行い、その結果の一部を学会発表した。成果の概略を記す。高い体力水準にある者の低温全身曝露時の体温調節反応では、指点部の末梢皮膚温を低く保ちながら、平均皮膚温が高く保たれた。また、ふるえの発現閾値皮膚温が高く、ふるえ活性も大きく代謝量の上昇も大きかった。更に冷気曝露時の体温調節反応、特に筋電図波形のスペクトル解析を本科学研究費で購入したデータ処理装置用周辺器機類を駆使して行った。この結果は従来の解析方法では知り得ない知見であり、4月の新入生を対象にした運動鍛練者の縦断的本研究の遂行に有用であった。 第2の実験研究は耐寒能評価の一環として、環境温の影響の脳波(EEG)、末梢皮膚温、血圧(B・P)を中心としたポリグラフ的検討であり、本年度は青年、中年者を対象に従来の頭頂、後頭部位の脳波に前頭、側頭部位を加えた夛チャンネル脳波について特に冷水の影響を検討した。先行研究で脳波除波と末梢皮膚温の相関性も種々の時相でみられ、上位中枢による末梢性調節の可能性が見出されたが、目下整理中である。本年度設置した人工気象室による冷室の影響について研究するための冷気負荷方法等も検討中である。 今後も当初の研究計画に沿って実験研究を進める予定である。
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