研究課題/領域番号 |
04451010
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研究機関 | 大阪芸術大学 |
研究代表者 |
山崎 苳子 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (00073213)
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研究分担者 |
山形 正昭 大阪芸術大学, 芸術学部, 助教授 (30073282)
田中 敏雄 大阪芸術大学, 芸術学部, 助教授 (30188312)
藪 亨 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (70133519)
出原 栄一 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (10193369)
多田 稔 大谷大学, 文学部, 教授
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キーワード | 芸術と社会 / ウィリアム・モリス / 美的ユートピア / モリス・コレクション / 装飾芸術 / ヴィクトリア朝 / アーツ・アンド・クラフツ / 詩人モリス |
研究概要 |
ウイリアム・モリスの芸術思想と実践について、広く多角的な視座から共同研究を行い、彼の美的ユートピア構想における芸術原理と社会原理の実相および両者の相関性を、大阪芸術大学図書館所蔵の「ウイリアム・モリス・コレクション」の調査研究とその書誌作成を基軸にして実証的に探究することが、本研究の目的である。そのため本年度は、次の3つの側面から研究を推進した。 第1に、前年度購入の文献資料整理システムを活用して、大阪芸術大学図書館所蔵「ウイリアム・モリス・コレクション」の書誌作成に向けて、当資料の調査研究および整理・解題をさらに推進した。 第2に、各分担者は、各自の分担テーマの見地から収集した資料を整理するとともに、全体テーマとの関連において互いに情報を交換し、さらに必要な資料を補足収集した。 第3に、研究例会を原則として2カ月に一回ずつ開き、毎回ほぼ全員の参加のもとに、その都度2名が各自の基本構想を報告し、相互に関連する問題点を討論した。 その結果、文芸、美術そして社会思想の諸領域が複雑に絡み合って展開するモリスの美的ユートピアの世界を今日的な視座から解明する有力な手掛かりを見いだした。そしてさらに、諸外国の最新の研究動向をも勘案しながら、ヴィクトリア朝の芸術文化研究の新たな方法論のさらなる究明とともに、激動する世界の今日の諸状況を踏まえての今後のモリスの思想の有効性をも予測し得る斬新な視点の確立に努め、各個研究の視野を大いに拡大した。
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