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1993 年度 実績報告書

社会的認知における自己情報処理システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 04451030
研究機関帝京大学

研究代表者

末永 俊郎  帝京大学, 文学部, 教授 (80011261)

研究分担者 厳島 行雄  日本大学, 文理学部, 助教授 (20147698)
沼崎 誠  帝京大学, 文学部, 講師 (10228273)
鎌原 雅彦  帝京大学, 文学部, 助教授 (90169805)
キーワード情報処理 / 社会的認知 / 自己 / 感情 / ムード / 情報収集 / 社会的行動 / 抑うつ
研究概要

自己に関わる情報処理システムを明らかにするために,次の3つのテーマに関して実験を行った。
第1のテーマは自己がどのように表象されているかを明らかにすることである。本年度では,抑欝者の自己表象を取り上げて検討した。抑欝状態と自己注目により,否定的な経験後のネガティブな感情がどのように影響を受けるかが検討された。結果として,抑欝的な人では,自己に関連した否定的な経験をした後,自己注目をすると否定的なムードが持続するが、注意を外部に向け自己注目を減少されると,否定的な気分が軽減されることが示され,抑欝者の自己表象との関係が検討された。
第2のテーマは自己に関する知識が,その表象との関連で,どのように収集されるのかを明らかにすることである。本年度では,自己の表象の特徴として,(1)表現自己,(2)現実自己と理想自己の差,(3)未来可能能自己の位置を取り上げ,自己関連情報収集行動との関連を検討した。結果は,現実自己と理想自己の差が大きい群では、自己査定的行動を取りやすく,現実自己が低く,現実自己と理想自己の差が小さく,未来可能自己が現実自己よりの被験者は自己高揚的行動を取りやすいことが示された。
第3のテーマは,自己表象における感情ノードが社会的判断や社会的行動にどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることである。本年度では,失敗経験により生じたネガティブな感情が援助行動の「道具性」と「行動意図」の認知にどのような効果を持つかが検討された。結果として,先行失敗自体と同一の場面には匿名性の効果が認められず、失敗を知人に目撃されるかいなかに関わらず,援助の「道具性」と「行動意図」が高まることが示された。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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