研究課題/領域番号 |
04451041
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
松本 佑子 聖徳大学, 人文学部, 助教授 (00150839)
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研究分担者 |
長谷川 彰 聖徳大学, 短期大学部・保育科, 助教授 (50208477)
細井 雅生 聖徳大学, 人文学部, 講師 (40238746)
高尾 公矢 聖徳大学, 人文学部, 助教授 (50167483)
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キーワード | 単親家族 / 母子家庭 / 離婚 / スティグマ / 母子福祉 |
研究概要 |
本年度は千葉県における母子福祉に携わる準専門職員ならびに母子寮職員の母子家庭観の把握、および母子家族の実態ならびに母親の意識を把握し、母子家族の状況、母子福祉支援の状況を考察・検討することを試みた。 1)千葉県の母子福祉推進員・母子相談員・母子寮職員の有する「母子家族観」、ならびに母子寮利用者の自立に向けての「生活課題」等に関するアンケート調査を実施し、【.encircled1.】母子家族の母親の「自立」をめぐる相談支援についての意識、【.encircled2.】母子福祉推進についての意識を把握・分析検討した。母子福祉推進員と母子相談員は共通して、母性と養育能力の向上をもって自立とし、母子寮職員はさらに経済的自立と女性としての自立を重視している傾向がみられた。母子寮に関しては、母子福祉推進員は母子寮の機能の正確な把握に欠ける傾向がみられ、母子寮職員は緊急避難機能を強調する傾向が見いだされた。また、母子寮職員については、専門的助言・医療的援助に対応しうる専門職員を強く望んでいる。生活保護受給、子育て、経済的自立の相互関係についての見解については母子寮職員間に相違がみられた。 2)平成4年度に実施した松戸市、佐原市、銚子市における母子世帯の調査結果により、母子家庭の生活実態、親族ネットワーク、養育状況、母親の生活意識等についての検討・考察を試みた。本調査を踏まえ、本年はさらに千葉市における全母子世帯の母親を対象にアンケート調査を実施し、現在集計分析中である。6割強が離婚による母子家庭であり、約半数が月平均10〜20万円の収入で、彼女等の問題の多くは経済面、子どもの養育面、仕事を得ることにある。母親は日々の生活の中で子どもが支えとなっていると感じてはいるものの、その子どもの養育について強く不安をもち、孤独を感じ、将来への不安を強くもっていることが見いだされた。また、佐原、銚子市においては子どもの戸籍、就職、結婚に関する危惧が強く見いだされた。
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