地域の発展、統合にたいして神社がどのような機能を果たしてきたかを理論的・実証的に分析し、地域統合のシンボルとしての神社の意味を明らかにすることが、本研究の目的であり、平成4年度は、資料所在調査、文献調査が研究の中心であった。これについてはほぼ所期の目的を達成することができた。 研究目的を達成するため本研究は、1、地域統合のシンボルとしての神社を分析するための社会学的枠組みを設定するとともに、2、その枠組みを用いて、北海道における神社の実態について、明治以降、現在にいたる変化の分析をおこなうことをめざすものであるが、これについても今年度は、文献調査、神社の現状分析調査などをふまえて検討を加えてきた。調査対象については、ひき続き現討をおこなっているが、研究の枠組および種々の研究条件を検討の結果、屯田兵村における神社に焦点をあわせることにほぼ決定した。 平成5年度は、基礎的文献の収集と検討の作業は引き続きおこなっていくものの、1、調査対象の決定、2、現地調査の実施、以上2つを研究の柱としておこなっていく。調査対象の屯田兵村は、37存在し、屯田兵村神社もほぼ同数存在しているので、予備調査をふまえて調査対象を制限するかどうかを決定する。 平成6年度は1、補足調査の実施、2、調査報告書の作成を中心とした調査のとりまとめをおこなっていく。
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