研究課題/領域番号 |
04451052
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
飯高 京子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40014716)
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研究分担者 |
堀口 秀嗣 国立教育研究所, 教育工学研究室, 室長 (70103702)
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キーワード | 文字の読み書き学習 / 文字の発達評価 / 教育上学的研究 / 音韻分解・抽出能力 / 指導プログラムの開発 / 発達遅滞児 / 健常幼児 / 文字・習得の発達モデル |
研究概要 |
これまで蓄積してきた健常児の発達資料から、文字の読み書きに関連する諸能力の発達プロフィールを作成した(平居、飯高、1988;原、飯高、1988;水谷、飯高、1991、1992;崎原、飯高、1990、1991)。それらを参考にしながら障害児の文字言語習得上の偏りや遅れについて検討を重ね、その中から、音韻分解、及び視覚-運動系の構成能力の観点に立つ文字言語習得に関するモデルを導きだした(飯高、崎原 1991;崎原、飯塚 1992)。以上は、日本特殊教育学会において発表してきた。 これらの研究の結果から、読み書き能力の基礎である、音韻分解能力の習得過程のくわしい分析の必要性が再確認された。そこで手束(1987)の失語症2音節語検査を、幼児用に修正し、音韻分解能力の視点から、読み書き能力の発達過程を健常な4、5、6歳児100余名と特殊学級在籍児70名について調査した(坂口、崎原、飯塚 1993)。さらにこの修正版を使用して、読み書きにつまづきのある事例にたいし、実験的指導を行った(飯高、崎原、崎山、坂口 1993)。現在、この修正版を幼児のみならず、成人失語症者にも使用できるようにと考え、すでの堀口によって開発されたプログラムをいかし、コンピュータのソフトシステムとして作成中である(堀口、1993)。 一方、文字発達の基礎能力について、これまでの知見をまとめ、日本発達心理学会におけるミニシンポジウムを企画した(1993年3月29日 於横浜国立大学)。この機会を利用し、他大学の研究者や教育現場でさまざまな問題を抱えている教育者らとの交流を期待して準備中である。
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