研究課題/領域番号 |
04451075
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
気賀沢 保規 富山大学, 教養部, 教授 (10100918)
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研究分担者 |
谷井 俊仁 富山大学, 人文学部, 講師 (00242470)
上野 隆三 富山大学, 教養部, 助教授 (80213388)
中 純夫 富山大学, 教養部, 助教授 (50207700)
藤本 幸夫 富山大学, 人文学部, 教授 (70093458)
小谷 仲男 富山大学, 人文学部, 教授 (50032173)
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キーワード | 石経 / 房山雲居寺 / 大蔵経 / 石窟寺院 / 法門寺 / 刻経事業 / 契丹大蔵経 / 仏教史 |
研究概要 |
本年度は河北房山雲居寺に残された石経とそこに刻まれた題記を中心に、まずその全容を理解し、そこから雲居寺史の展開のあとを把握することに力点を置いた。その上で河北刻経事業を軸にした仏教史の諸問題をとり上げ、それぞれ個別研究を進め、ほぼ毎月一回開いた研究会で報告し討議を行った。その報告内容はつぎのごとくである。 1.氣賀澤「房山石経と雲居寺簡史ー隋唐時代ー」('92年7月9日) 2.中「大蔵経の歴史と版本」(9月11日) 3.小谷「契丹・女真の民族信仰と遼金仏教」(10月2日) 4.上野「『〓県志(民国刊)』よりみた寺院ー〓県雲居寺の紹介ー」(11月6日) 5.氣賀澤「法門寺真身舎利塔出土の唐代文物とその背景」(11月25日) 6.谷井「小西天への道ー明清房山関係史料管見ー」(12月16日) 7.王維坤「中国考古学界の最近の成果と現状」('93年2月1日)(特別参加) 8.伊藤「敦煌文書の検索方法と所在状況について」(3月2日) 9.藤本「朝鮮高麗大蔵経について」(3月29日) このような過程をへて、房山石経を中心とする河北刻経事業の歴史的意義に共通の理解が成立しつつある。次年度からはさらに各担当者の研究テーマを絞り込み、中国刻経事業の考察をより体系的に行う予定である。なお史料整理では、近年大量に刊行されている隋唐時代石刻資料(墓誌関係)の所在状況の把握を進め、かたわら石窟寺院の美術資料の整理、地方志における雲居寺関係史料の抽出、雲居寺題記の整理、雲居寺石経と大蔵経との対照、などの具体的作業を進行中である。これらは次年度からの具体的研究に直接反映されるものである。
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