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1992 年度 実績報告書

『史記』『漢書』の再検討と古代社会の地域的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04451076
研究機関愛媛大学

研究代表者

間瀬 収芳  愛媛大学, 教育学部, 教授 (00209462)

研究分担者 大櫛 敦弘  高知大学, 人文学部, 助教授 (40201967)
宮本 一夫  愛媛大学, 法文学部, 助教授 (60174207)
串田 久治  愛媛大学, 法文学部, 助教授 (70127223)
若江 賢三  愛媛大学, 法文学部, 助教授 (60136299)
藤田 勝久  愛媛大学, 教養部, 助教授 (10183592)
キーワード史記 / 漢書 / 王陵 / 青銅器銘文 / 瓦文 / 鄂君啓節 / 雲夢睡虎地秦簡 / 史詩
研究概要

当該年度は,本研究に関する『史記』『漢書』の研究文献目録や出土文物などの整理をおこなった。
また,6回にわたって研究会をおこない,研究報告と情報交換をした。宮本一夫は山東地方の斉国の王陵,青銅器銘文,瓦文などに依拠する考古学的研究報告をおこない,あわせて現地の遺跡をスライドによって紹介した。大櫛敦弘は『史記』『漢書』の文献批判を通し,歴史地理的視点に立って漢代の洛湯遷都論を考察した。藤田勝久は安徽省寿県出土の鄂君啓節に記述されている楚国の交通路を検討し,『史記』楚世家の文献記載との比較をおこなう準備をした。間瀬収芳は戦国楚国の芍陂〔現安豊塘〕と楚国未期の都,寿春〔現寿県〕とについて,現地報告を踏まえてその立地について検討した。若江賢三は雲夢睡虎地秦簡を主たる史料的根拠として秦代の刑期やその体系についての問題を再検討した。これらは戦国・秦・漢代の社会の地域的に考察しようとする研究である。
串田久治は『史記』列伝に採録されている「歌」に注目して考察し,その中で,『漢書』列伝との比較をもおこなった。加藤国安は〓信の史詩の構成を分析し,その中にみられる『史記』の影響について報告した。これらは漢六朝期における文学,哲学の視点からの比較研究となるものである。
このほか,研究協力者として東晋次氏,湯浅邦弘氏,覃啓勲氏から中国古代の社会,地域研究にかかわる報告をしていただき,また,日中両国の『史記』研究の動向を紹介していただいた。これによって本研究をすすめる上で大いに視野を広めることができた。
今後は,『史記』『漢書』にかかわる中国古代社会の地域的特色の総合化をはかるとともに,今後とも各分野における具体的考察を深化させていく為の努力を継続したいと考えている。

  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] 藤田 勝久: "漢唐長安の都市水利" 中国水利史研究. 22. 25-54 (1992)

  • [文献書誌] 藤田 勝久: "『史記』蘇秦、張儀列伝の史料的考察" 愛媛大学教養部紀要. 25. 83-109 (1992)

  • [文献書誌] 大櫛 敦弘: "雲夢秦簡倉律より見た戦国秦の穀倉制度ー「秦代国家の穀倉制度」補論ー" 海南史学. 30. 47-67 (1992)

  • [文献書誌] 宮本 一夫: "遼寧省大連市金州区王山頭積石塚考古測量調査" 『東北アジアにおける文明の源流の考古学的研究』. 76-88 (1993)

  • [文献書誌] 加藤 国安: "杜甫の「物我合一」の意境とその詩表現" 愛媛大学教育学部紀要. II-25-1. 1-21 (1992)

  • [文献書誌] 加藤 国安: "許総「江西詩派の杜詩論」訳注(上)" 愛媛大学教育学部紀要. II-25-2. 1-16 (1993)

  • [文献書誌] 串田 久治: "「七去三不去」ー離婚の条件ー" 愛媛大学法文学部論集文学科編. 25. 105-128 (1992)

  • [文献書誌] 串田 久治: "「神様」になった?毛沢東" 東方. 143. 14-15 (1993)

  • [文献書誌] 串田 久治: "「文化衫文学と「課〓文学」ー抵抗の武器としての落書ー" 現代思想. 21-3. 327-336 (1993)

  • [文献書誌] 若江 賢三: "秦律における労役刑の刑期再論(上)" 愛媛大学法文学部論集文学科編. 25. 73-104 (1992)

  • [文献書誌] 若江 賢三: "『末法燈明記』の真偽問題(中)" 東洋哲学研究所紀要. 8. 1-23 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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