研究課題
1.本研究は次の5点を目標とする。(1)日本語シソーラスとしての『分類語彙表』の増補、(2)その電子媒体化、(3)語彙の検索や分類番号付けなどの作業の自動化、(4)プログラムの利用法の検討と改良、(5)データおよびプログラムの公開方法についての検討本年度は、そのうち次の3点について研究を進め、以下の成果を得た。2.日本語シソーラスとして『分類語彙表』の増補(1)これまでに基礎語彙、複合語、サ変動詞、類語、反対語、多義語などを検討し、候補となる約6万語を収集したが、本年度はさらに新語約6千語を候補語として選択し、分類語彙表の番号を付けた。この作業で候補語の大量収集は終了する。(2)分類項目内の段落に多寡が生じたため、新たな段落分けを行った。(3)体・用・相・その他の間の分類項目の調整を始めた。(4)これらの作業の過程で語の入れ替え、削除、追加などを行った。3.語彙の検索や分類番号付けなどの作業の自動化と利用法の検討電子媒体化された日本語シソーラスを利用するためのプログラムの機能について検討した。まず、大量の単語リストに対して分類番号を付与するプログラムをBasicで作成した。さらに、語を入力するとその語の分類番号を表示する、語を入力するとその語が属する分類名を表示し、類語・反対語・上位概念の語・下位概念の語を表示する。いくつかの語を入力すると、それらを意味別に分類して表示し、語数を計算する機能をプログラムに付与することにした。また、国語学、言語学、日本語教育、国語教育、情報工学、文学などの分野で個別に必要となる機能があることがわかった。4.公開 以上の機能を持ったプログラムを作成し、『分類語彙表』のフロッピー版とともに公開するよう準備した。
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