研究課題/領域番号 |
04451086
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研究分野 |
仏語・仏文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
保苅 瑞穂 東京大学, 教養学部, 教授 (70011294)
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研究分担者 |
松村 剛 東京大学, 教養学部, 助手 (00229535)
岩佐 鉄男 東京大学, 教養学部, 助教授 (50203360)
松浦 寿輝 東京大学, 教養学部, 助教授 (50157244)
小林 康夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (60153623)
湯浅 博雄 東京大学, 教養学部, 助教授 (30130842)
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キーワード | パリ / 都市 / 芸術 / 19世紀後半 / 20世紀初頭 / 第二帝政 |
研究概要 |
平成5年度の研究実績については、本研究の目的のうち、特に「芸術、文化の母体としてのパリ」について多くの知見が得られた。具体的には次のような成果が得られた。 ヨーロッパにおける知的、芸術的活動の中心としてパリには多くの地方出身のフランス人、外国人が集まったが、このような状況の一断面として、アルデーヌ地方出身の詩人ランボーについての研究を湯浅が、そしてドイツ語詩人パウル・ツェランについての研究を小林が行ない、その成果の一部が発表された。研究目的の一つである「展覧会場としてのパリ」は、万博の開催についてみれば、パリはヨーロッパ、そしてさらにそれを越えた広がりを集約する場として機能していたわけであるが、この点についてのアプローチを1889年と1900年の2度の万博について松浦が試みた。このようなコスモポリタンな性格とは別に、パリにはその固有の芸術活動の母体が存した。この典型的なものがサロンであるが、保苅はプルーストを通してこの研究を行ない、今年度はプルーストにおける音楽(フォーレ)と詩(ヴェルレーヌ)の相関について研究を行なった。研究対象となった時期は同時に映画芸術の揺籃期であったが、松浦は、リュミエール兄弟によるシネマトグラフの発明(1895)に先立つ映画技術の祖型について研究した。
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