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1993 年度 実績報告書

エージェンシー理論による企業の支配統制機構の分析-日独企業の教理的比較分析を中心として

研究課題

研究課題/領域番号 04451112
研究機関学習院大学

研究代表者

小山 明宏  学習院大学, 経済学部, 教授 (50146320)

研究分担者 上田 泰  明治大学商学部, 助教授 (70201952)
キーワード裁量的経営主義 / 経営参加 / 共同決定制度 / 企業グループ / エージェンシー理論 / モニタリング / 監査役会 / 銀行支配
研究概要

日本の企業のトップマネジメント組織(支配統制機構)は、企業の法的構造モデルとしては『経営者の裁量的行動モデル』に分類され、経営者(陣)にそのすべての権力が集中されていることは、今や周知の事実となった。特にこの1〜2年で「コーポレートガヴァナンス」という用語がアメリカから入り、にわかにポピュラーなテーマになったが、本研究ではそのような流行とは全く関係なく、エージェンシー理論のフレームワークで、エージェントとしての経営者(陣)を取り巻く株主、社債権者、従業員などのプリンシパルの関係について、理論的・実証的な考察を試みて来た。本年度は、昨年度重点をおいて行った数理的なモデル分析によるインプリケーションをもとにして、それらを実証可能な仮説へと導き、対応する現実のデータを捜して、まずは概念的な対応を第一に考えてデータのデザインや計測の方法、作業の手順などを計画した。
当初は小規模なものでもまずは計測をと考えたが、データのデザイン、計測の全体像などを工夫するうちに、必要なデータの入手可能性、加工の是非、理論との整合性などの問題や疑問が発生し始め、更に、個々の企業のトップマネジメントだけでなく、わが国の場合には企業グループ、ドイツの場合はコンツェルンという、より広い概念に基づく分析とそのデータが非常に重要であることから、そちらのデータにあたる必要が出てきた。計測はかなり進んでいるが、整理をすべて終えるには至っていない。なお、全体の傾向としては、企業の支配統制機構における影響力、あるいは役割としては、銀行の存在の重要性は日独共通であるが、ドイツの方がモデルによる説明力はより大であると言えそうである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小山明宏: "日独企業の比較分析のために(2)-「金融系列」の基本的再検討(2)-" 学習院大学経済論集. 30. 423-438 (1994)

  • [文献書誌] 小山明宏: "ドイツにおける実証的経営学研究の動向とその貢献-エージェンシー理論による実証的分析を中心として-" 現在ドイツ経営学研究. 41-55 (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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