幼児・小児の日常の行動と小児歯科に関連する行動を脈搏数、呼吸数、外部情動、音声の変化として捕らえそれらを分析することによって幼児・小児にとって最も恐怖の少ない状態での小児歯科診療の方法を見出すこと。また、乳児の哺乳、口腔習癖が小児の心理にどのように影響しているのかも明らかにする目的で研究を開始した。 動態心電呼吸ビデオ記録装置は脈搏数、呼吸数が被検児のウエストポーチに固定された発信機より無線電波として発信しそれを受信機にてタイマーとともに変調してビデオテープの右音声チャンネルに記録する。また外部情動はビデオカメラにて映像としてビデオテープに記録し、同時に左音声チャンネルにステレオ音声をモノラル音声として記録する。右チャンネルに記録したものは再び変調して脈搏数、呼吸数、タイマーに分離して日本光電社製・サーマルアレイレコーダー・RAT1200に搭載された解析機能により分析を行う。 以上の手筈で研究を開始したが、研究器機個々の連繋に不備があり、その調整に手間取り研究が大幅に遅れてた。また、対象を乳幼児としたため当初考えていたほど容易ではなかったこと、特に同意・協力が得にくいこと等、研究対象を得るのが容易でないという現実もあるが、研究対象の若干の手直しをし、平成5年度に入って辛うじて研究データを得ることができた。早急にデータ分析をし、平成6年度中には成果を報告する予定である。
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