• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1992 年度 実績報告書

計画都市の立地決定に至る意志及び経過の歴史地理学的再検討

研究課題

研究課題/領域番号 04451130
研究機関京都大学

研究代表者

足利 健亮  京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (90026823)

研究分担者 成田 孝三  京都大学, 文学部, 教授 (10047037)
応地 利明  京都大学, 文学部, 教授 (60024212)
金田 章裕  京都大学, 文学部, 助教授 (60093233)
山田 誠  京都大学, 総合人間学部, 助教授 (70086172)
青木 伸好  京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (30067631)
キーワード都市の立地決定 / 恣意による都市の成立
研究概要

都市の立地決定は、過去における「決断」の結果としてなされた。決断の主体や決断の結果のあらわれ方はさまざまで、千差万別、ケースバイケースと言って過言でない。従って、このような事柄が研究の対象たり得るかという議論もあり得るかと思う。その点の検討も、研究会では行なわれた。しかし、他都市の外延的拡大によって、外側から都市化が促されたような都市を除けば、ほとんどの都市(あるいは都市になる前段階の集落)は何らかの決断によって存在することになったのであるから、各都市の存在理由における最初の立地決断のウェイトは極めて大きい。この点は合意が得られた。個別事情を追跡することの意味についてさらに付言すれば、個別事情こそ「実態」にほかならず、この実態の集積・整理を経なければ、一般化を指向することができないことを強調しておきたい。
さて、一般的に言えば古い時代における都市の立地決定は、権力保持者の恣意による場合が多い。そして、この恣意には、他に対する攻撃又は守備に関わる戦略的判断、その戦略的判断が実力に関わってなされる場合と神威によってなされる場合があること、権力者が自分の住む都市に対してなす恣意と自分は住まない都市に対してなす恣意とは別ものであることなど、さまざまなバラエティが含まれる。新しい時代における都市の立地決定は、権力者ないし意志決定の立場にある者の経済的恣意に依拠するケースが多いが、この場合も各ケースにおける恣意の具体的内容は多彩である。本年は、わが国の中世から近代に至る都市、すなわち安土、岐阜、江戸、静岡、苫小牧をはじめ、イギリス、アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリア、中国の諸都市について、資料を集め検討を加えて、都市立地決定における恣意研究の意味を再認識しつつある。

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi