科学技術諸分野において必要な数理技術(応用数学)はきわめて広範囲にわたるが、個人にとって必要な範囲はそれほど広くない。しかし、必要なところだけを選び出して学習することはほとんど不可能であり、必要とは感じない部分まで含めて学習しなければならない。 そこで、もしも個々の目的に対して必要十分な解説が提供されるようなシステムが用意されるならば、関係のない事項については学習する必要がなく、数理技術修得のための能率の向上が期待できる。 数理技術上の個々の問題に対して、必要十分な説明をコンピュータによって編集するシステムの開発を目指している。 まず、数理技術を説明する文書を体系的に収集し、コンピュータに入力し、データベース化を行なう必要がある。そのための基礎データとして、数学ハンドブック(森北出版)から、基礎数学と解析学の範囲をMacintoshコンピュータに入力した。数式入力に適したワープロソフト「ワルツワード」を用いて、以下の処理を円滑に行える見やすい資料の作成を心掛けた。科学・技術における数理技術についても作業を進めている。 つぎに、数理技術に関する数学的記述をモジュール化し、相互の関連を調べて木構造に構成する必要がある。構造化を行うため、モジュール化の作業を開始した。 また、実際に必要となる事項による検索の手段を考える必要がある。科学技術においてよる現われる技術を上記のデータと結び付けるための方法および検索方法の検討を始めた。
|