研究分担者 |
細川 尋史 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (30231575)
益子 典文 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (10219321)
三宮 真智子 鳴門教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (90170828)
能田 伸彦 筑波大学, 教育学系, 教授 (80020121)
田中 昭太郎 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (10179757)
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研究概要 |
1.児童生徒の高次思考能力の形成過程の実証的分析と授業実践 (1)統計間題に対する基礎的理解力-構成力・解釈力の比較調査:統計テスト問題に対する児童生徒の問題解決過程の分析から,特に後者の能力の低さが明示され,理解中心の教育から問題を数学的に考え,作り上げていく構成力育成が極めて大切であることが明らかにされた。 (2)小学校求積課題に対する問題解決過程の分析:3水準の異なる課題特性をもつ問題に対する児童の解決過程から,手順的公式運用-組み合わせ的な等積変形手順運用-高次概念変換運用(図形の性質利用)間に大きなギャップがあることが判明し,数学概念の理解よりも数学的知識の運用(推論・思考力)の重要性が明らかにされた。 (3)定常的問題-非定常的問題に対する問題解決能力・皆無に近いアルゴリズム的思考の分野に挑戦し,思考能力の定義し,定常-非定常的テスト問題を試作実施し,教科書にない非定常的問題の正答率は極めて低く,数学学力との相関も低い。モデル構成力育成を基盤にした数学カリキュラムの設計論に大きな意義を得た。 2.高次思考能力育成のための数学カリキュラム開発とデータベース化 (1)高次思考能力を必要とする算数数学問題の課題分析:(a)課題内容に基づく課題特性(日常的思考に左右されやすい特性),(b)数学的基本概念・知識操作による課題特性,(C)数学的問題解決法にかわる課題特性(多段階の推論,非明示の関係の推論,高次・上位の数学概念変換)、(d)定常的-高次思考力課題特性(機械的-数学のよさが分かる課題),(e)問題解決過程に基づく課題特性(日常思考に基づく逐次近似解法-うまい解き方-数学的一般化解法)など,データベース化の課題特性・属性分析の基礎固めを行った。 (2)帰納学習に基づくMathematicaを用いた数学カリキュラム開発
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