研究課題/領域番号 |
04451142
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
中西 達也 山形大学, 教養部, 助教授 (10217771)
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研究分担者 |
鈴木 良二 松下電器, 音響研究所, 主事
冨田 かおる 山形大学, 教養部, 助教授 (00227620)
中山 和男 山形大学, 教養部, 助教授 (10180431)
山口 常夫 山形大学, 教養部, 助教授 (80146745)
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キーワード | 発話速度 / 聴解訓練 / 記憶保持 / ポーズ頻度 / 聴力障害 / 映像情報 / 語音聴力 / 速聴 |
研究概要 |
外国語語音聴力の劣化の度合いの測定について、純音の精密聴力検査及び語音聴力検査を行った。外国語の聴解や電話交換など日常的に語音聴取に注意を向けている被験者では良い成績が得られたが、一般の被験者では純音、語音ともに劣化が観察された。これを踏まえた効果的聴解訓練方法の解明について、S処理で時間軸伸張、圧縮音声を呈示して訓練効果を観察した。母語では希な聴力障害が、外国語学習においては個人差がきわめて大きいことが明らかになった。速聴の効果についても考察を行った。 多種の素材の音声分析を行い、S処理を施した英語音声と自然な発話との比較を行った。発話速度の3要因(調音速度、ポーズ平均長、ポーズ頻度)のうちポーズ頻度の違いが最も大きく異ること、またこの違いは自然な発話のポーズ頻度の変動内であることを数値によって示した。 音声面のみの聴解、記憶保持、及び内容理解には自ずと限界がある。しかし、学習に求められる多感量的アプローチ(multi-sensory approach)の概念に則り、映像情報をS処理音声と同時に呈示することで、聴知覚の限界閾を高めることのできる相乗作用を一部確認することができ、難解な音声現象の効果的な教授に資する大きな可能性を持つと言えよう。 記憶保持に関して、語が連続して発音される場合の語尾の子音と語頭の母音(CV)の音連続の現象に着目して実験を行った。S処理によって段階的に変化させた音声(速度比100→90→80→70→100%)を聴取した被験者群の方が原音声(100%)のみを聴取した被験者群より確認テストの得点が上昇する傾向が観られた。 これらを英語教育に適用できれば、S処理により、効果的な授業に繋げられる可能性があると考えられる。
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