研究課題/領域番号 |
04452003
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊原 康隆 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (70011484)
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研究分担者 |
松本 眞 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (70231602)
三輪 哲二 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (10027386)
柏原 正樹 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (60027381)
斉藤 恭司 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20012445)
織田 孝幸 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10109415)
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キーワード | ガロア表現 / 代数曲線 / 基本群 / 組糸群 / タイヒミュラー空間 / 量子群 |
研究概要 |
研究課題中の作業目標のうち本年度は主に次の成果を得た。 1ガロア表現の像の研究。織田は寺杣友秀と共同で組糸群のBurau表現の特殊化(変数に1の巾根を代入し円分体のイデアルを法として環元)によって得られる表現の像についてまとまった結果を得た。有限個を除くすべてのイデアルについてその像が決定された。これは組糸ガロア表現の研究にとって大変勇気づけられる結果と方向を与えている。 2組糸群から生ずる微分環の研究。伊原は高尾尚武と共同で新しいフィルター付けを用いてこの環の研究を進めており最初の二段階の商の(各次数での)次元を計算した。モジュラー形式の空間の次元との間に不思議な一致が見られる。その理由は未解明である(未発表) 3量子群(擬ホップ代数)との関連。相原は量子群の結晶基底についての研究を進めそれとワイル群との関連を明らかにした。三輪は量子スピン系模型XXZの相関関数の積分表示式を得た。 4タイヒミュラー群、空間、織田は松本と共同でタイヒミュラー群上のweightフィルターについて下からの精密な評価を得た。斉藤はフックス群を用いてタイヒミュラー空間の新しいZ上の構成を与えた。又exponentの乗法的双対性の理論を創めた。 5その他。伊原はP^1の3点分岐被覆として得られる代数曲線を一般ファイバーとする正規でP^1/Z上有限な数論的曲面の基本群を上から「押える」方法を見出した。これは代数関数を表わすZ上の巾級数の各素点p(≦∞)での収束半経の積が1以上ならそれは有理関数になるというDwork-Harbater基準の自然な応用として得られる。又 代数的基本群やGrothendiecK-Teichmuller群の局所部分群の正しい定義や性質についての研究をはじめた。
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