研究課題/領域番号 |
04452010
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
難波 完爾 東京大学, 数理科学研究科, 教授 (40015524)
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研究分担者 |
高橋 陽一郎 東京大学, 数理科学研究科, 教授 (20033889)
菊地 文雄 東京大学, 数理科学研究科, 教授 (40013734)
金子 晃 東京大学, 数理科学研究科, 教授 (30011654)
折原 明夫 東京大学, 数理科学研究科, 教授 (10012337)
清水 英男 東京大学, 数理科学研究科, 教授 (00012336)
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キーワード | 離散的対象 / 有限体 / 有限幾何学 / 微分方程式 / ブール代数 / 情報構造 / 特殊関数 / 変換の不変量 |
研究概要 |
1.ブール代数およびハイティング代数を値に持つ集合論に於て、数学を展開することは可能で、それは再び数学の対象として研究され、多くの具体的成果を得てきている。この研究では、上記のものが正則開集合や開集合とトポスなどに対応しているのに対して、線形空間の連続な作用素の空間など含むより一般の体系を研究対象としている。この体系の上の公理、推論法則、証明可能性、完全性定理、決定可能性などの概念は、極大可換集合、ユニタリー表現などの数学的結果と関連しており、論理学での式(Sequentz)として何が考えられるべきか、完全性定理との関連から研究が進んでいる。 2.有限体の上の微分方程式と有限射影空間での楕円曲線の構造の研究が着実に進んでいる。特に、楕円曲線から定まるアーベル群の位数、これは複素数体では楕円関数の周期に相当するもの、に関する具体的な結果を得ている。例えばy^2=×^3+bから定まる有限群の位数に関する結果から、p=3n^2+3n+1を因数として含む合成数の確率的な多項式時間アルゴリズムの存在などが示された。これは、素因数分解と素数判定の計算量てき複雑さに関連して、興味をもって研究されているところである。また、楕円曲線から定まるアーベル群の位数の系列から、有理巡回直交行列の新しい系列を得ることができた。通信の理論や位置の同定などに応用可能であろうと考えている。
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