平成5-6年度にわたり、本研究費で「ようこう」軟X線望遠鏡による太陽フレアと太陽コロナの研究を行った。平成5年度には、主要設備としてワークステーション、平成6年度には、データ収容のための磁気ディスクを導入し、データ解析を強力に進めることができ成果を上げることができた。主な成果は、以下の通りである。(1)マクロフレアの発生頻度分布がべき型であり、マイクロフレアの集合がコロナを加熱している可能性を指摘した。(2)コロナルホールの温度が、静穏領域(活動領域を除く)とほぼ同じ温度にあることを発見した。(3)活動領域ループの解析から、スカイラブで得られていたスケーリング則が成立していることをより高い精度で確かめた。また、ループの長軸にそった温度勾配から、コロナ加熱がループの頂上付近で集中的におきている可能性を指摘した。
|