研究課題/領域番号 |
04452014
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
面高 俊宏 鹿児島大学, 教養部, 教授 (50129285)
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研究分担者 |
川口 則幸 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (90214618)
田中 穰 鹿児島大学, 理学部, 教授 (00236639)
北村 良実 鹿児島大学, 医療技術短大部, 助教授 (30183792)
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キーワード | VLBI / ミリ波 / クェーサー / 基線長 / プレートテクトニクス / 測地 |
研究概要 |
我々は日本列島の南西端に位置する鹿児島にミリ波VLBI局を開設し、ミリ波国内VLBIネットワークに参加し、1100kmを越す基線長を実現し、43GHzで〜1masの高分解能を達成するという計画を推進している。これにより、UVカバレッヂが飛躍的に向上し、品質の良い絵が描けるようになり、クエーサーや銀河中心核の構造や宇宙論のパラメータ決定の研究を行う。 使用する望遠鏡は6mミリ波望遠鏡で、既に昨年12月、移転先の鹿児島市錦江湾公園内に設置された。望遠鏡のレベル出し等の作業は3月4日までに完了し、移設工事は正常に終了した。現在、光学望遠鏡を6m鏡の軸に設置し、星を追尾する事によって鹿児島大学で作成した駆動用のプログラムのチェックを行っている。今後6m鏡を22GHzのラヂオメータとしてたちあげ、順次43GHzのたち上げに移っていく予定で、現在6m鏡内の受信器室内に冷却受信機を搭載すべく、設計、配線、並びに改造を行っている。 VLBI観測では、位相の安定した局部発信器として水素メーザ時計が必要であるが、高価なので購入できない。当面セシウムクリスタル時計を用いるが、これは数10秒程度の位相の安定度しか期待できないので、短時間でデータを取り込む必要がある。このため川口によって考案された広帯域の電波をVLBI処理できる新しいシステムを鹿児島局に導入する。装置としては、今年度購入した「高次モード4chIF信号処理装置」を用いる。既にこの装置の性能チェック並びに得られた性能での雑音の推定計算も終え、予想通りの働きが期待できる事が分かった。今後、受信機の搭載後、この方式を使った試験観測を行う予定である。 尚、これらの研究成果は1992年秋の日本天文学会、箱根で行われたIAUシンポジウムで発表した。
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