研究課題/領域番号 |
04452049
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松岡 正浩 東京大学, 物性研究所, 教授 (10013476)
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研究分担者 |
馬場 基芳 東京大学, 物性研究所, 教務職員 (60159077)
徳永 英司 東京大学, 物性研究所, 助手 (70242170)
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キーワード | 二光子干渉 / マイケルソン干渉計 / フェムト秒パルス / 超高速測定 / コヒーレンス時間 / パルス幅 / 蛍光寿命 / レーザーパルス |
研究概要 |
本研究において、超高速パルスのコヒーレンス時間とパルス幅を同時に測定する二光子強度干渉法を提案した。これによって時間分解能の制限なしに、光子数計数レベルの極めて低い強度の光に対して、広い波長領域における測定が可能になる。 マイケルソン干渉計から取り出される二つの光出力を二つの検出器で受け、干渉計の光路差を変えながら同時計数率を測定する。このとき、光路差がゼロで計数率が下がり、コヒーレンス時間の幅を持った凹みと、それより広いパルス幅を反映した幅を持った凹みが生じる。 昨年度は、この方法を用いて、モード同期色素レーザーパルスと硫酸バリウム粉末で散乱してきたパルスの測定を行った。 本年度は、硫酸バリウム粉末とは異なり、乱雑に動いている脂肪粒子コロイド(牛乳希釈溶液)からのインコヒーレントな散乱光と色素溶液からの蛍光の各パルスのパルス幅(波形)の測定を行った。脂肪粒子コロイドの場合には、干渉計の前に一つの試料を置いた場合には上述の2種の凹みが測定され、コヒーレンス時間と散乱光のパルス幅が測定できた。干渉計の二つの腕の中に二つの試料を入れた場合には、予想通り、パルス幅に対応する凹みが測定できた。色素溶液の場合、試料は短い蛍光寿命を持つナイルブルーをアニリンに溶解したものを用いた。このとき、干渉計の前に一つの試料を置いた配置では上述の2種の凹みが測定された。二つの試料を入れる配置でパルス幅のみを測定する実験が最終目標である。試料からの蛍光の寿命、スペクトル幅、検出器のスペクトル幅と励起のレーザーパルス幅の4者が測定信号(凹み)の大きさを決めるので、それらの調整を行いつつ、現在実験を進めている。
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