研究課題/領域番号 |
04452087
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
高柳 邦夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80016162)
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研究分担者 |
木村 嘉伸 株式会社, 日立製作所・中央研究所, 研究員
富取 正彦 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10188790)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 超高真空電子顕微鏡 / エピタクシー / ショットキー障壁 |
研究概要 |
超高真空電子顕微鏡内で、清浄なシリコン表面を作り、その上に金属膜を蒸着して金属-シリコン界面を異なる基板温度で形成させる。基板温度によって、シリコンと金属界面の構造が異なるため、それに依存した異なる界面状態が出現する。この界面状態は金属-シリコン界面のショットキー障壁高さに影響を及ぼす。本研究では、界面構造とショットキー障壁高さの関連を、原子レベルで構造の判った界面について明かにする目的で行った。 成果として、まず超高真空装置内で清浄なシリコン(111)あるいは(001)表面に錫、金、銀、の膜を形成させたときの界面構造を明かにした。比較的高い温度の(111)表面では、金と銀は/3×/3構造を形成するが、基板温度が200℃以下〜室温では、シリコン表面の7×7再構成構造の超格子周期が保たれた界面構造が形成されることが判った。一度室温で形成された7×7周期の界面構造も、200〜300℃の加熱時効により/3×/3構造へと不可逆的に相変化することも判った。 (001)表面に銀が室温で吸着すると、(001)表面に形成されていたシリコン原子のダイマーがそのまま界面に固着されることも判った。 これらの様々な界面の形成及び構造と対応づけてショットキー障壁を測定する目的で、超高真空電子顕微鏡内に入るような超小型の、試料板とショットキー障壁測定のためのの金属針を組み込んだREM-STMホルダーを試作した。このホルダーを用いて本研究の最終目的段階までにはいたらなかったが、金属-シリコン界面構造の形成過程の詳細が判ったので、今後障壁測定を行うことによって、目的とする成果の達成は可能と考えられる。
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