研究課題/領域番号 |
04452092
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩崎 裕 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00029901)
|
研究分担者 |
吉信 達夫 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30243265)
|
キーワード | シリコン / RCA洗浄 / クローズドシステム / フローセル / マイクロラフネス / STM / AFM / フラクタル |
研究概要 |
超クリーンクローズド多重湿式プロセス装置の設計の参考とするために簡易型のフローセルを試作し、効率良くセル内の薬液置換が行なわれるようにセル形状、ウエハ支持方式、薬液導入部の構造などの最適化を行なった。試作装置で得られた結果をもとに超クリーンクローズド多重湿式プロセス装置を設計・製作し、実際に同装置を用いた薬液連続置換プロセスによって試料を外部雰囲気にさらすことなくRCA洗浄が行なえることを確認した。同プロセスのウエハ面内均一性や、処理後表面のマイクロラフネスに関して、STM/AFMによる評価を行なった。また、電気化学STM観測セルに薬液フローシステムを組み込み、測定直前に試料表面のリフレッシュができるシステムを試作した。 同装置による薬液処理のウエハ面内均一性やマイクロラフネスに関しては一応満足すべき結果が得られた。マイクロラフネスの定量に関しては、原子レベルでのミクロスコピックな評価のみならず、ラフネスのフラクタル性を考慮したスケーリング解析によるメゾスコピックな評価が有用であることが分かった。すなわち、見かけのラフネスの測定スケールへの依存性を調べることにより、そのフラクタル構造が明らかになり、さらにその時間変化を調べることでラフニングの過程を明らかにすることができる。原子レベルでの表面構造解析と化学的解析の対応によってエッチングなどのプロセスのメカニズムを調べる一方で、それらの原子レベルでの素プロセスがラフネスへと発展する過程にも注目する必要がある。
|