研究概要 |
地球温暖化、オゾン層破壊,酸性雨問題等の地球環境の大気環境問題は現在最も緊急を要する研究課題の一つである。 本研究の目的は最近開発が進んだ高出力の可変波長固体レーザーを光源として,近赤外域に吸収帯を持つ各種の大気分子の分布の差分吸収レーザーレーダーで計測する可能性について研究するものである。これまでに次の研究成果が得られている。 1.アレキサンドライトレーザーを光源として用い、高度6kmまでの大気中H_2Oの分子の差分吸収レーザーレーダーによる計測に成功した。 2.さらに、広い可変波長性を持つTi:サファイヤレーザーを開発し,ラマンシフターと組合せて,近赤外域で可変波長の新しい光源を開発した。 HITRANデータベースを用い,各種地球環境関連分子の計測可能性について,シュミレーション解析を行なった。 今後は,このシュミレーションをさらに進め,水蒸気以外の分子のレーザーレーダーによる検知可能性を検討してゆくと同時に,上述のTi:サファイヤレーザーシステムを用いて,それらの吸収スペクトルの計測を行なってゆく予定である。
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