研究概要 |
短冊型平板試験片に対する4点曲げ試験および片持ち板の共振試験から,曲げ剛性,捩り剛性,引張り剛性,およびポアソン比を直接測定する実験法について,昨年度の研究で明らかになった欠点を避けるため,その適用条件と適用限界を実験によって調べた.実験は,昨年度製作した炭素繊維強化複合材料積層板試験片に対し,レーザホログラフィ装置および光学式変位センサーを使用して変位および振動波形を測定した.その結果,試験片の長さ-板厚比は100,長さ-幅比は,0 積層板では9,90 積層板では3程度が適切でることが明らかになった.以上の結論を取り入れて実験を行い,各種炭素繊維強化複合材料積層板およびC/C複合材料板の諸剛性値を測定しった.データ整理および文献調査を行うとともに,報告書作成および学会発表を行った. 上記実験結果を用い,昨年度に引続き,汎用構造解析用プログラムANSYSによる複合材料円筒シェルのはり様曲げ変形および固有振動の非線型数値解析を行った.断面の扁平化を正確に表した波形が得られ,実験結果と比較的よく一致した.また,マイラー材の円筒シェル試験片による高精度純曲げ試験およびその解析結果との比較検討を行った.後者の結果については,データ整理および文献調査を終了し,報告書作成並びに学会発表を行った.第一報の原稿は学会論文集に掲載予定である.
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