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1993 年度 実績報告書

繊維強化複合材料の高温疲労破壊過程のその場顕微鏡観察

研究課題

研究課題/領域番号 04452114
研究機関京都大学

研究代表者

大谷 隆一  京都大学, 工学部, 教授 (50025946)

研究分担者 多田 直哉  京都大学, 工学部, 助手 (70243053)
北村 隆行  京都大学, 工学部, 助教授 (20169882)
キーワード複合材料 / 高温強度 / クリープ疲労 / 金属基複合材料 / CFRP / き裂 / 破壊 / 繊維架橋
研究概要

本研究では,以下について検討した.(1)シリコンカーバイトウィスカ(短繊維)強化アルミニウム合金(6061T6)の一定高温度(300℃)下の疲労過程.(2)一方向カーボン長繊維強化耐熱プラスチック(CF/PEEKおよびCF/PMR-15:いずれも耐熱性に優れ,高温での使用が期待されている材料である)の高温疲労過程における層間はく離伝ぱおよび繊維架橋の影響.
(1)で用いた材料は,日本材料学会高温強度部門委員会の共同研究として実施中のラウンドロビンテスト用のものであり,他機関において静クリープや高温引張り試験等が行われており,特性が比較的よく把握できている.本研究では,クリープ疲労変形挙動を明らかにするとともに微小き裂の発生・成長について顕微鏡観察を行った.その結果,微小き裂の発生数はきわめて少なく,発生時期も寿命中期から後期であることが判明した.また,他機関の結果と総合して,疲労寿命に及ぼすクリープの影響などを系統的に明らかにすることができた.
(2)の研究では,まず,高温層間破壊じん性について検討し,温度が高くなるとともにじん性が上昇することを明らかにした.つぎに,高温クリープ疲労下におけるはく離き裂伝ぱについて実験観察し,高温疲労における破壊力学の適用性を明らかにした.さらに,室温および高温において応力拡大係数範囲一定の疲労試験を実施し,はく離き裂先端近傍を顕微鏡にて繊維架橋の様相を観察した.この結果より,クラック・シールディングによるはく離き裂伝ぱの抑制の効果について定量的に明らかにするとともに,繊維架橋状態とクラック・シールディングの関係についても明らかにした.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 大谷隆一: "応力休止によるCFRPの高温層間はく離伝ぱの遅延" 日本機械学会講演論文集. No.920-78. 148-150 (1992)

  • [文献書誌] 北村隆行: "一方向炭素繊維強化熱可塑性プラスチックスの高温疲労層間はく離き裂伝ぱ" 材料. 42. 59-64 (1993)

  • [文献書誌] Ryuichi Ohtani: "Mode I Delamination of Carbon Fiber Reinforced Thermoplastic Polymer under Static and Cyclic Creep at Elevated Temperatures" ASTM STP. 1172. 23-38 (1993)

  • [文献書誌] Takayuki Kitamura: "Effect of Frequency on Delamination Crack Growth in High Temperature Fatigue of Unidirectional CF/PEEK Composite" Proc.of the Ninth International Conference on Composite Materials. 267-274 (1993)

  • [文献書誌] 大谷隆一: "耐熱性CFRP積層板の層間はく離高温破壊じん性" 日本機械学会論文集 A編. 59. 2234-2240 (1993)

  • [文献書誌] 大谷隆一: "一方向強化AS4/PEEK積層板の高温疲労層間はく離き裂伝ぱに対する繊維架橋によるクラックシールディング効果" 日本材料学会第23回FRPシンポジウム講演論文集. (発表予定). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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