研究課題/領域番号 |
04452136
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小濱 泰昭 東北大学, 工学部, 助教授 (60006202)
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研究分担者 |
福西 祐 東北大学, 工学部, 助教授 (60189967)
小林 陵二 東北大学, 工学部, 教授 (70006170)
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キーワード | ねじれ境界層 / 横流れ不安定 / 縦渦 / 層流制御 / 物質混合 |
研究概要 |
これまで横流れ不安定性を説明するパラメータとして、回転円板や後退翼など同じ横流れ不安定場であっても異なるものが用いられてきた。本研究の成果から、物体形状によらず、横流れ不安定場一般に共通して使えるパラメータを導びいている。その詳細は一番目の論文に示されている。この横流れパラメータCを用いると、横流れ渦の発生はおよそ、C=10で生じることがわかる。また、乱流遷移に主な役割を演じる2次不安定の発生基準も論文2で求めている。加えて論文3に於ては、一担発生した横流れ渦は極めて安定しており、多少表面に凹凸があったり、吸入み、吹出しスリットが有っても成長し続けることが判明した。以上の成果は横流れ不安定場を制御して層流化し、又は渦を安定して発生させ、物質混合等に利用する上で極めて有要な成果である。 本研究研経費で購入した備品を用いた実験研究において、流れ場を3次元的に詳細にメッシュ計測することが可能となった。また、パラレルプローブを用い、流れ場に発生する非定常な攪乱を検出し、その位相速度や伝播方向も調べることができるようになった。このシステムにより得られた結果から、2種類の周波数の異なる進行波攪乱f_1、f_2が存在することが判明した。このうち高周波f_2は、横流れ渦の運動で、壁から主流方向へと湧き上る流れの位置で、境界層外縁近くにその発生源があることが判明した。その位置の速度分布が強い変曲点形をしていることから、高周波の進行波f_2は、横流れ渦によって局所的に不安定化した場所に発生した変曲点形不安定(ここでは2次不安定と呼ぶ)であることが判明した。 以上の成果をふまえ、次年度はより詳細な横流れ渦の性質を調べ、その制御を試みる。
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