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1992 年度 実績報告書

自律的微細作業システムにおける目的指向制御の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04452154
研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 知正  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50235371)

研究分担者 光石 衛  東京大学, 工学部, 助教授 (90183110)
畑村 洋太郎  東京大学, 工学部, 教授 (40010863)
キーワード微細作業 / マイクロハンドリング / 目的指向制御 / 自律ロボット / マイクロマニピュレータ / 光学顕微鏡 / マイクロマシンの組立 / マイクロサージェリ
研究概要

生物の細胞や微小器官、マイクロマシン部品などの微小な対象物を高倍率の光学顕微鏡下で信頼性高く自律的にハンドリングするための目的指向制御手法を確立するために、以下の研究を実施した。
1)並進と回転の自由度を有するマイクロマニピュレータの試作:マイクロマニピュレーション作業に不可欠な回転と並進の運動自由度を有し、微細作業に適した感度とダイナミックレンジを持つ力センサを具備したマニピュレータを設計・試作した。その機構的な特徴は、回転と並進運動部の自由度が機構的に完全に分離して実現されており、微細作業に不可欠な高い位置分解能と広い角度動作範囲を両立して実現している点にある。
2)マイクロロボットワールドの構築:マイクロロボットワールドは、微細作業を実行するための作業システムで、対象物を観察するための光学顕微鏡、観察のためのファイバースコープを利用したガイド照明、作業を実行するための作業腕、試料を乗せたり固定したりするための試料台より構成されている。この特徴は、光学顕微鏡や照明、作業用腕、および試料台などのシステム要素が、作業空間を中心とする円心円上に配置されているという新しい構成原理に基づいている点にある。
3)微細作業基本動作の蓄積:上記作業システムの制御系として、トランスピュータを複数用いたアーキテクチャをもつ制御システムを構築した。このアーキテクチャは、高速の作業実施プロセスを複数同時に走らせることができるため微細作業を自律的に実施するのに適している。実現されたロボットワールド作業システムの有効性は、直径502μmの3点の部品からなるマイクロエアータービンの組立作業や一辺1mmのアルミ箔から紙飛行機を折るなどの作業を実施できたことで確認された。また、これを通じて作業実施に有用な基本動作群や応用動作群の蓄積をすすめることができた。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Y.Hatamura and T.Hanamoto: "Development of A 3-Directional Stress Cell and Measurement of Stress Distribution on a Backho Backet" J.of Terramechanics. 29-1. 117-124 (1992)

  • [文献書誌] 畑村 洋太郎: "マイクロマニピュレーションと現実感" 日本機械学会誌. 95-883. 493-497 (1992)

  • [文献書誌] S.HIRAT,T.SATO,T.MATUI: "Intelligent and Cooperative Control of Telerobot Tasks" IEEE Control Systems. 12-1. 51-56

  • [文献書誌] 佐藤 知正: "群知能ロボットの地平と将来展望" 計測と制御. 31-11. 1115-1118 (1992)

  • [文献書誌] 坂根 茂幸、車 利治、小俣 透、佐藤 知正、: "見え方の時系列変化を考慮した注視行動計画" 計測自動制御学会論文集. 28-9. 1111-1117 (1992)

  • [文献書誌] 松下 俊夫、佐藤 知正、Tapio Heikkila: "ハンドアイシステムのための能動的な視覚計測の計画機能" 日本ロボット学会誌. 10-2. 235-243 (1992)

  • [文献書誌] 畑村 洋太郎: "日刊工業新聞社" 続・実際の設計, 476 (1992)

  • [文献書誌] N.P.スー著 畑村 洋太郎監訳: "朝倉書店" 設計の原理, 374 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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