研究課題/領域番号 |
04452174
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹田 美和 名古屋大学, 工学部, 教授 (20111932)
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研究分担者 |
田渕 雅夫 名古屋大学, 工学部, 助手
大柳 宏之 電子技術総合研究所, 電子基礎部, 室長
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キーワード | 半導体 / 絶縁体 / 金属 / 複合構造 / 量子機能 / OMVPE / 蛍光EXAFS / 成長初期過程 |
研究概要 |
半導体/絶縁体/金属のような全く異なる素材を接合することは、一般には非常に困難である。また、量子機能を発現させるためには、ヘテロ界面が1原子層のオーダーで急峻に組成または構造が変化する必要がある。このような複合構造の作製は、従来からある成長方法では不可能である。我々は、新しく設計した成長装置と、1原子層のレベルで界面構造を明らかにできる蛍光EXAFSを用いて、このような構造と量子機能を実現しようとするものである。 成長装置は、相異なる素材の原料がお互いに全く分離されて基板に供給されるよう、4槽からなる構造を持つ。また、相異なる素材をヘテロ成長させるために、化学的に活性なOMVPE(有機金属気相エピタキシー)法を基本的に採用した。本年度は、本装置の組み立てと立ち上げに殆どを費やしたが、装置の基本性能を確かめるため、代表的な化合物半導体であるInPとGaAsを、通常のOMVPEモード(原料の同時供給)とIII族とV族の原料を別々に供給する独立供給(原子層制御成長を想定)によって成長した。完全に鏡面の成長層を得るに至ってはいないが、InPでは電子濃度1.6×10^<14>cm^<-3>、電子移動度5,500cm^2V^<-1>s^<-1>という最高水準の成長層が得られた。これらを元に、4槽による原子層制御成長を行う。 蛍光EXAFSでは、As原子を指標に、InP中のInAs1原子層および1原子層以下の層におけるEXAFS測定に成功した。今まで報告されている最も薄い層でのEXAFS測定である。今後、原子種を広げ、異質な界面での構造を急峻性を明らかにするとともに、このような異質な層の成長初期過程を明らかにし、成長装置の構造と成長条件にフィードバックする。
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