研究概要 |
昨年度の数値モデル解析に対応する実験を行うべく,高さ30cm,巾30cm,厚さ2.5cmの砂地盤モデルを用いて底部に加熱する実験を行った。使用する砂の粒径を変化させることにより,対流が支配的になる伝熱状態と対流の影響がほとんど無い伝熱状態の2ケースについて本年度購入したパソコンを用いて温度変化を二次元的に計測して解析結果とあわせてみた。この結果、二次元有限要素モデルによる数値解析においては,土の透水係数を適宜与えることにより,実際の挙動をかなり模擬できることが知られた。この場合,水と固体間の相互作用を示す係数が結果にかなり影響することが知られ,熱伝導の非線形性を大きくすることが判明した。 一方,岩盤を模擬して,破砕ゾーンのある岩石要素をモデル化した数値解析を行い,透水性の高い破砕帯では,岩盤内とは全く異なる熱伝導現象が見られることが判明した。今年度はこれらの成果をとりまとめ,公表するべく報告書にまとめる作業を行った。
|