研究課題/領域番号 |
04452223
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
横山 幸滿 宇都宮大学, 工学部, 教授 (20174881)
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研究分担者 |
石井 紘 東京大学, 地震研究所, 教授 (30004386)
鈴木 将之 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (40004387)
上野 勝利 宇都宮大学, 工学部, 助手 (70232767)
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キーワード | 堆積軟岩 / 大谷石 / 地下空間 / 陥没のメカニズム / クリープ強度 / 乾湿履歴 / 地球潮汐 |
研究概要 |
1.試作した高感度ひずみ計を宇都宮市大谷町瓦作の廃坑上部に削孔したボーリング孔内に設置した(深さ40m)。充填した無収縮モルタルの発熱により計測値の変動が安定した後、本格的な岩盤ひずみの計測を平成5年度にも続行する。この廃坑付近は最近地振動が頻発しており、潮汐力によるひずみとともに局所的岩石ひずみの計測が期待される。収録されたデータは電話線により各研究者が随次検出して利用できるようにした。 2.クリープ試験 試作したクリープ試験装置を用いて直径50mm、高さ10Ommの大谷石供試体のクリープ試験を多数実施した。クリープ破壊を予測するための応力比ー破壊時間の相関は良好で、これまでの成果とよく一致した。これによって残柱が細く、且つばらつきの多い地下空間の逐次破壊-陥没のメカニズムが説明でき、陥没前の地震計の記録とよい対応が得られた。 3.岩石強度試験 採取直後の完全飽和状態から乾燥して行く過程の強度は若干低下するが、完全乾燥時の強度は完全飽和時の強度より30%大きい。しかし、飽和-乾燥-吸水の履歴を受ける岩石の強度は、1回のサイクルで飽和時強度の1/2に低下することが分り、乾湿履歴が地下空間陥没の重要なファクターであることを示した。 4.地震計記録の解析 平成2年4月29日に陥没した空洞の1年前から地震記録をフーリエ解析して、約15日及び30日の卓越周期が得られた。大陰による地設潮汐が陥没のトリガーになりうることを示唆している。
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