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1992 年度 実績報告書

圧縮空気貯蔵による亀裂性岩盤の破壊予測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04452227
研究機関神戸大学

研究代表者

川谷 健  神戸大学, 工学部, 教授 (90031111)

研究分担者 清水 則一  山口大学, 工学部, 助教授 (70150357)
中山 昭彦  神戸大学, 工学部, 助教授 (30237458)
桜井 春輔  神戸大学, 工学部, 教授 (40031067)
キーワード岩盤亀裂系 / 透気性 / 高圧空気侵入 / 裂か水 / 亀裂密度 / 亀裂開口幅 / 気液2相流
研究概要

亀裂性岩盤の透気性の原位置試験法のひとつとして真空透気試験がある。この測定データに透気性の不均質がどのように反映されるかを,亀裂密度の高い岩盤を多孔質地盤としてモデル化し,数値解析で検討した。その結果,透気性の大きさは測定孔での初期段階の気圧上昇速度から判断でき,測定位置周辺の不均質は測定孔への定常時の空気流入量から推定できることが明らかになった。一方,亀裂密度が小さい場合について,亀裂開口幅のばらつきが測定結果に及ぼす影響を数値シミュレーションによって調べた。その結果,気圧回復の早さは複数の亀裂が直列的につながって構成される経路の透気性を反映し,また開口幅のばらつきが統計的には等しくても,個々のシミュレーションでは気圧回復にばらつきの生じることが明らかになった。以上により,亀裂密度および開口幅が岩盤の透気性を考えるうえで重要な因子であることが明らかになった。
高圧空気が岩盤亀裂に侵入し,裂か水が排除される過程を,分岐・合流する亀裂モデルについて解析した。その結果,高圧空気は相対的に大きな亀裂に侵入し,それから分岐する小さな亀裂にわずかしか侵入しないことがわかった。また小さな亀裂に封入された裂か水は,大きな亀裂が空気の流路になってしまうと,ほとんど流動しないことがわかった。これは岩盤の飽和と不飽和を考えるうえで重要な知見であると考える。
岩盤亀裂に侵入した空気流では,亀裂壁面での摩擦による発熱と流れ方向の圧力低下による空気の体積膨張の熱損失がつり合い,したがって空気はほば等温変化となることを理論的に考察した。これについて,高圧コンプレッサーを用いてマサ土中の空気浸透流について実験的に検証した。そして,妥当性を確かめた。次年度は,亀裂系について同様の実験的検証を行いたいと考えている。
その他,間隙水が軟岩のひずみに及ぼす影響について研究した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 川谷 健: "不均質地盤における非定常空気流の数値解析" 建設工学研究所報告. 34. 181-193 (1992)

  • [文献書誌] 川谷 健: "亀裂性岩盤の亀裂幅分布と空気浸透量の関係について" 建設工学研究所報告. 34. 195-210 (1992)

  • [文献書誌] 川谷 健: "岩盤亀裂における高圧空気と裂か水の流れに関する基礎的研究" 建設工学研究所報告. 34. 211-225 (1992)

  • [文献書誌] 川谷 健: "岩盤亀裂系への高圧空気侵入に伴う裂か水の流動について" 第25回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集. 25. 511-515 (1993)

  • [文献書誌] 中山 昭彦: "Scrutinijing the vawum permeability test as a method of detecting loosened area in rock mass" Proc.of Int.Symp on Assessment and Prevention of Failure Phenomena in Rock Engineering,Turkiye. (1993)

  • [文献書誌] 中山 昭彦: "Estimation of gas flow thraugh rock fractures" Proc.of Int.Symp on Assessment and Prevention of Failure Phenomena in Rock Engineering,Turkiye. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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