研究課題/領域番号 |
04452229
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
鬼塚 克忠 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20037948)
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研究分担者 |
吉武 茂樹 佐賀大学, 理工学部, 助手 (00145187)
坂井 晃 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (00162256)
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キーワード | 珪藻土 / 切土斜面 / セメンテーション / 三軸圧縮試験 / 圧裂試験 / 引張り強度 |
研究概要 |
圧密試験からのセメンテーションの解明 当初、セメンテーションを化学的に除去する方法を見いだして、珪藻土のセメンテーションを定量的に把握する計画であったが、適切な方法を見いだすことができなっかた。そこで、不撹乱土と、撹乱後の締固め土、およびスラリー状の土の高圧密試験を行い、e-logp曲線からの不撹乱土のセメンテーションを定量的に求めた。このセメンテーションが変形特性や力学特性に及ぼす影響を明らかにした。 乾湿履歴を与えた珪藻土の力学的特性 珪藻土の表層斜面の風化現象による強度低下に注目して、乾湿の繰り返し作用を与えた珪藻土の圧密排水三軸圧縮試験と圧列試験を行った。乾湿履歴の風化作用を受けると、圧縮強度、弾性係数、ダイレイタンシー係数、引っ張り強度が減少する。すなわち風化作用により、セメンテーションが消失すること、これにより高含水比・高間隙比の珪藻土本来の特性が発現することが明らかになった。 切土斜面の安定解析 鉛直な切土斜面について、三軸圧縮試験より得られた各種定数を用いて有限要素法により弾性解析を行った。風化作用を受けた斜面では未風化のものに較べ、大きな引っ張り応力が斜面下端に生じ、圧列試験で得られた引っ張り強度より大きな値を示した。このことは、風化を受けると高い斜面では、下端で引っ張り破壊が生じ、これが上方に広がって斜面全体の崩壊につながる恐れのあることを示している。
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