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1994 年度 実績報告書

酸性雪の化学成分とその推積・流出過程に関する水文・化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04452232
研究機関福井工業大学

研究代表者

宇治橋 康行  福井工業大学, 工学部, 助教授 (60092764)

研究分担者 高瀬 信忠  金沢大学, 工学部, 教授 (90019711)
高島 正信  福井工業大学, 工学部, 講師 (30257498)
キーワード酸性雪 / 積雪の変態 / 融雪 / 環境
研究概要

本年度の研究の成果を列挙すれば以下のようである。
1)北陸地方の降積雪中の主要な成分は,陽イオンではH^+,Na^+,K^+,Ca^<2+>,Mg^<2+>およびNH_4^+であり,陰イオンではCl^-,SO_4^<2->およびNO_3^-であり,これらのイオン収支はあっていた。
2)降雪の平均pHは4.6であり,降雪の酸性化に最も寄与するイオンはnss-SO_4^<2->,ついでNO_3^-であった。
3)降雪中の化学成分の多くは雪粒子の表面付近に存在し,イオンの流出は積雪の融解に伴う変態過程で主に起こり,融解水の浸透により流出する。各積雪層からのイオンの溶出量は浸透融雪量の関数として求められる。
4)ルーチン的に観側された気象データのみを用いた日単位の積雪の消長モデルを構築し,実測地により疎の有効性を確認した。
5)積雪の消長モデルとイオンの溶出量と融解水の関係を用いることにより化学成分の経時変化を算定することが出来た。
6)融雪の発生時には積雪全層平均濃度の2〜4倍の高濃度の融解水の流出が生じるが,北陸地方のような,いわゆる暖地積雪では積雪の融解と降雪が繰り返されるため北欧,北米の寒冷積雪地で生じるような多量の汚染物質の蓄積とその融解による強いAcid Shockは起こらない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宇治橋康行: "北陸地方の酸性雪の化学成分の流出過程に関する研究" 水文・水資源学会1994年研究発表会要旨集. 130-131 (1994)

  • [文献書誌] 畑時男: "二相混合体モデルの積雪内不飽和鉛直浸透への適用に関する研究" 土木学会第49回年次学術講演会講演概要集 第2部(A). 264-265 (1994)

  • [文献書誌] Yasuyuki Ujihashi: "Distributed snow cover model for a mountainous basin" Snow and Ice Covers,IAHS Publication. 223. 170-179

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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