研究課題/領域番号 |
04452266
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
毛利 哲夫 北海道大学, 工学部, 助教授 (20182157)
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研究分担者 |
滝沢 聡 北海道大学, 工学部, 助手 (20240632)
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キーワード | 正方晶歪 / 電子論 / 格子変位 / 構造相変態 / クラスター変分法 / 第一原理擬ポテンシャル / 原子間相互作用ポテンシャル |
研究概要 |
本研究の目的は、原子置換型相変態、格子変位型相変態の相方において極めて頻繁に出現する正方晶歪に対して、電子論と統計熱力学双方からの基礎手法を確立することにある。 電子論に関しては、正方格子の相安定性に第一近接のみならず第二近接以遠の相互作用力がきいてくることが予想されるため、クラスター展開法による原子間有効ポテンシャルの導出法に対して、従来よりも多くの規則相を計算の対象とし、大きなクラスターの相互作用エネルギーの算出を試みた。例として、Cu-Pt系を対象にクラスター展開法を純金属を含む23個の規則相に適用し、第4近接までの対相互作用エネルギー、八面体までの多体相互作用エネルギーを算出した。又、正方晶歪の電子論計算に従来の経験的擬ポテンシャルを用いると多くの不都合が生じることをふまえ、ノルム保存の第一原理擬ポテンシャルを用い、Siを対象に、格子定数、体積弾性率、ポアソン比、弾性定数を算出した。実験値との誤差として、擬ポテンシャル法における平面波展開の項数の問題点等について論じた。 有限温度を取り扱う統計力学的手法であるクラスター変分法に関しては正方格子系に対して四面体近似のエントロピー公式を導出して新たなプログラムコードを開発し、単純な原子間相互作用ポテンシャルのもとで自由エネルギーの計算を行いdisorder-L1_0変態の相平衡状態図を算出した。立方晶系に関するこれまでの結果が、第一近接原子間相互作用エネルギーと第二近接原子間相互作用エネルギーの比が1の極限で再現できることをもって精度の検証とした。これは、体積に関して最適化をはかるときにはa軸とc軸の比(正方晶歪)が1の極限において立方晶の結果を再現できることに対応する。
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