研究課題/領域番号 |
04452272
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属加工
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八田 夏夫 京都大学, 工学部, 教授 (30026041)
|
研究分担者 |
藤本 仁 京都大学, 工学部, 助手 (40229050)
宅田 裕彦 京都大学, 工学部, 講師 (20135528)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
キーワード | ホットラン テーブル / ラミナー冷却 / 最終圧延 / ライデンフロスト温度 / 水膜流 / 冷却能評価 / 熱伝達 / ヌッセルト数 |
研究概要 |
熱間圧延における最終仕上温度は鋼種によって異なるが、通常A_3変態点温度以上に確保するように制御されている。本研究の遂行に当って、平板上での水膜の流れ場を理論的かつ実験的に解析し、予知性と再現性のある数値モデルを確立することが不可欠である。したがって、熱的効果を無視したコールド・モデルによって、平板上の流れを支配するナビエ・ストークス方程式系を用いて、ラミナー流の落下によって形成される平板上の水膜の流れ場の流動特性を把握することのできる数式モデルが構築された。 つぎに、ラミナー流が衝突することによって形成される水膜流の流れに伴う水温の上昇と鋼板表面温度の降下のプロセスを数値的に把握することのできる数式モデルを確立した。この数式モデルによって得られた数値結果と実験結果を対比した結果、とくに、ライデンフロスト温度前後での熱的挙動は良好な対応を示すことが確認されている。 また、実操業において正確に鋼板の冷却プロセスが予知できる数式モデルを確立した。とくに、ある速度で水平に運動している平板上に、ラミナー・カーテン流を落下させ、それによって形成される水膜流による平板表面の温度履歴は先に述べた数値モデルによって計算されたものとほぼ完全に一致することが確認されている。 以上述べたように、本研究の所期の目的はほぼ達成されたものと考えるが、未解決のまま残された問題も少なくない。したがって、今後ともこの研究を継続していくことが重要と考える。
|