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1992 年度 実績報告書

自己反応性Vα14T細胞と免疫異常

研究課題

研究課題/領域番号 04452298
研究機関千葉大学

研究代表者

谷口 克  千葉大学, 医学部, 教授 (80110310)

キーワードVα14T細胞 / 胸腺外分化 / 自己免疫病
研究概要

1.Vα14T細胞の胸腺外分化の分子レベルの証拠:
PCR法によりVα14-Jα281遺伝子再構成の場を特定し、環状DNAを定量する方法を確立した。その結果、Vα14-Jα281環状DNAは胸腺よりも骨髄、肝、消化管において多く産生されていた。これらの組織における対リンパ球比では胸腺の3〜20倍の頻度であったことから、胸腺外分化を強く示唆した。一方胸腺の無いヌードマウスにおいても上記胸腺外組織でVα14-Jα281環状DNAを検出したが胸腺分化型のVα1.1Jα281環状DNAは検出しなかったことからVα14T細胞は胸腺非存在下でも分化できることを示した。
2.自己免疫マウスにおけるVα14TCRの発現:
lprマウスやgldマウスはリンパ球増多とともに自己疫病を発症する。RNaseプロテクション法で経日的に発現を調ベると疾患発症とともにVα14Jα281TCR発現T細胞が選択的に低下し、正常の1/20〜1/30にもなることが判った。またヌードマウスにVα14キメラ蛋白を投与することによって糖尿病の発症を予防できた。
3.Vα14TCRに会合するCD3分子:
モノクローナル抗Vα14抗体を用いた免疫沈降反応の結果、Vα14TCRα鎖は主として通常のCD3γδεとは弱いかまたは殆ど会合していない。その代わり、16KD/14KD分子が結合していることが判明した。これは新しいT細胞受容体複合体の関与を示唆する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masahiko SUZUKI: "Expansion of murine T cells bearing a unique TCR β-chain in Friend virus-induced tumor in situ" J.Immunol. 148. 2968-2973 (1992)

  • [文献書誌] Hideki HAYASHI: "Molecular cloning and characterization of the gene encoding mouse melanoma antigen by cDAN library transfection" J.Immunol. 149. 1223-1229 (1992)

  • [文献書誌] Takuji SHIRASAWA: "Heavy chain variable (V_H) region diversity generated by V_H gene replacement in the proginy of a single precursor cell transformed with a temperature-sensitive mutant of abelson murine leukemia virus" J.Exp.Med.176. 1209-1214 (1992)

  • [文献書誌] Yasuhiko MAKINO: "Extrathymic development of Vα14 positive T cells" J.Exp.Med.

  • [文献書誌] Haruhiko KOSEKI: "Vα14 TCR repertoire and its function" Intl.Arch.Allergy and lmmunol.

  • [文献書誌] Takayuki SUMIDA: "Basic studies on germ-line transmission of ES-derived genes.In:Molecular approaches to the study and treatment of human deseases" ed.by Yoshida,T.O.and wilson,J.M.J.M.Exderpta Medica.Amsterdam, 455 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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