研究課題/領域番号 |
04452306
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
星宮 望 東北大学, 工学部, 教授 (50005394)
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研究分担者 |
高橋 博達 東北大学, 医学部, 助手 (50221362)
半田 勉 東北大学, 医学部, 助手 (30208699)
半田 康延 東北大学, 医学部, 教授 (00111790)
村上 肇 東北大学, 工学部, 助手 (80219899)
二見 亮弘 東北大学, 工学部, 助手 (20156938)
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キーワード | 機能的電気刺激 / FES / 拮抗筋同時刺激法 / 筋骨格系 / 拮抗筋 / 等尺性張力 / 脊髄反射 / モデリング |
研究概要 |
機能的電気刺激(FES)による麻痺肢の運動機能再建において、電気刺激に対する筋骨格系の応答の非線形性が、滑らかで巧緻な動作の実現を困難なものにしている。ここで、対象とする運動の主動筋と拮抗筋を同時に活動させることが筋骨格系の応答の非線形性を改善する可能性を有していることから、拮抗筋同時刺激法によって、FESによる筋運動制御における制御性が向上し、より洗練された巧緻な動作の実現が期待される。本研究は、この手法に対する基礎的知見を得るために、拮抗筋同時刺激による筋骨格系の応答を明らかにし、さらに、筋骨格系の電気刺激に対する応答のモデルを構築することを目的としており、本年度は以下の成果を得た。 1.拮抗筋同時刺激による筋骨格系の応答を動物実験により測定し、拮抗筋同時刺激の効果として、主動筋の応答の急峻な立ち上がりが緩和されることを確認し、FESによる麻痺肢の運動制御における拮抗筋同時刺激法の有効性を示した。また、その応答の定量的評価により、拮抗筋刺激電圧値に伴って、拮抗筋同時刺激の効果が変化することを明らかにした。 2.主動筋及び拮抗筋の神経支配を除去した場合、また、拮抗筋の神経支配のみを除去した場合に、拮抗筋同時刺激の効果がないことを確認した。このことから、拮抗筋同時刺激時の応答に対する脊髄反射系の関与についての知見を得ることができ、さらに、拮抗筋の収縮による関節周囲の機械的要因は同時刺激の効果に影響を及ぼさないことを確認した。 3.電気刺激に対する筋骨格系の応答を測定するために、刺激印加ならびに応答の記録及びモニタを適切に遂行するための実験環境システムを構築した。
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